米国における小児外傷患者に対するトラネキサム酸投与の現状

トラネキサム酸5.png・議論の余地はあるが、トラネキサム酸(TXA)の早期投与は、成人の大規模外傷患者の死亡率を減少させることが示されている。トラネキサム酸は小児の定時手術にも使用されており、出血量と輸血必要量が有意に減少することが示されている。しかし、小児外傷患者におけるトラネキサム酸の使用をガイドするデータは限られている。著者らは、米国における小児外傷患者におけるトラネキサム酸投与の現状を明らかにしようとした。

・米国内の米国外科医師会の認定を受けたレベル I/II の外傷センターを対象に調査を実施した。調査データは定量的に分析された。

・レベル I/II の認定を受けた 363 施設のうち、220 施設から回答を得て、全体の回答率は 61% であった。検証済みの小児外傷センター 99 施設のうち 80 施設から回答を得ており、小児外傷センターの回答率は 81% であった。全回答センターのうち、148 施設(67%)が小児外傷患者のケアを行っており、年間平均 513 人の小児外傷患者をケアしていると報告した。小児外傷センターは年間平均 650 人の小児外傷患者を診療していると報告している。小児外傷を担当している施設のうち、52 施設(35%)が TXA を使用しており、最もよく見られる初期投与量は 15mg/kg(68%)であった。その後の持続注入投与は 45 施設(87%)で実施され、24 施設(54%)では 2mg/kg/hr×8 時間の投与が最も一般的であった。

・小児外傷患者における TXA の臨床的エビデンスは限られているが、血行動態が不安定であったり、継続的な出血のリスクが高い高度の外傷での使用を考慮すべきであると考えられる。可能であれば、抗血栓薬投与が最も有益な候補者を特定するために、トロンボエラストグラフィ検査を用いて体液回復の指針とすべきである。これは、小児外傷患者に対する低コスト・低リスク・有益な治療法である。

小児外傷患者にも積極的にトラネキサム酸投与が勧められる。

【出典】
Current Practices in Tranexamic Acid Administration for Pediatric Trauma Patients in the United States
J Trauma Nurs. 2021 Jan-Mar 01;28(1):21-25. doi: 10.1097/JTN.0000000000000553.

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 3

なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー)
ナイス

この記事へのコメント