成人におけるスガマデクス投与後の心拍数の低下

心臓作用.png・スガマデクスは、ステロイド性筋弛緩薬(NMBA)を無効化する新規の薬剤であり、アセチルコリンエステラーゼ阻害薬よりも優れた効果が期待されている。前臨床試験では、心停止への進行を伴う徐脈がまれに認められている。この問題、その発生率、緩和因子をより明確にするために、著者らは成人におけるスガマデクス投与後の徐脈の発生率を前向きに評価した。

・この前向き非盲式試験には、スガマデクスを投与された年齢 18 歳以上の患者が含まれた。投与後、心拍数(HR)を継続的にモニターした。心拍数は 15 分間は 1 分ごとに記録され、その後 15 分間は 5 分ごとに、あるいは患者が手術室から退室するまで記録された。徐脈とは、心拍数が 60 回/分(bpm)未満、またはベースラインの心拍数が 70 回/分未満の場合は 10 回/分(bpm)以上心拍数が減少したものと定義された。

・試験コホートには 200 人の患者が含まれた。徐脈は 13 例(7%;95% 信頼区間:4, 11)に認められ、中央値ではスガマンデクス投与後 4 分後に発生した(IQR:4, 9、範囲:2〜25)。徐脈を発症した患者のうち、2 例(15%)は心臓疾患を合併していた。1 人の患者はエフェドリンによる徐脈治療を受けていた。臨床的に有意な血圧の変化は認められなかった。二変量解析では、スガマデクスの初期投与量が多い患者ほど徐脈を発症する可能性が高かった。多変量ロジスティック回帰では、初回のスガマデクス投与量は徐脈のリスクとは関連していなかった。

・本研究では、スガマデクス投与後の徐脈の発生率は低く、有意な血行動態の変化とは関連していなかった。

スガマデクスの投与によって徐脈が発生することがあると。スガマデクス自体の薬理効果とも考えられるが、筋弛緩の回復に伴って気管チューブの刺激が迷走神経の緊張を更新させるからかもしれないな。

【出典】
Decrease in heart rate following the administration of sugammadex in adults
J Anaesthesiol Clin Pharmacol 2020;36:465-9

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