虫垂切除術に対する全身麻酔と脊柱管麻酔の比較:多施設共同国際研究

虫垂炎.png・医療資源が限られている国では、開腹虫垂切除術はいまだに全身麻酔(GA)か、または脊柱管麻酔(NA)で行われている。著者らは、NA と GA を用いた虫垂切除術の術後成績を比較することを目的とした。

・International Patterns of Opioid Prescribing(iPOP)多施設共同研究の事後解析を行った。14 の参加病院のいずれかで 2016 年 10 月から 2017 年 3 月までに開腹虫垂切除術を受けた年齢 16 歳以上の全患者を対象とした。患者は 2 群に分類された。脊椎または硬膜外と定義された NA 群と GA 群である。全ての原因による合併症、入院期間(LOS)、疼痛重症度を単変量解析と多変量ロジスティック回帰を用いて評価し、以下の術前特性により調整した:年齢、性別、肥満指数(BMI)、喫煙、オピオイド使用歴、緊急性の状態、国。

・合計 655 例の患者が含まれ、そのうち 353 例が NA 群、302 例が GA 群であった。NA 群で手術をしていた国は、コロンビア(39%)、タイ(31%)、中国(23%)、ブラジル(7%)であった。全体的に NA 患者は GA 患者よりも若く(平均年齢(SD):34.5(14.4) vs 40.7(17.9)、p<0.001)、GA 患者よりも BMI が低かった(平均(SD):23.5(3.8) vs 24.3(5.2)、p=0.040)。多変量解析では、NA は GA と比較して術後合併症の少なく(OR、95%CI:0.30[0.10-0.94])、病院 LOS が短かい(LOS>3 日、OR、95%CI:0.47[0.32-0.68])ことと独立して関連していた。術後疼痛の重症度には 2 麻酔法間で差はなかった。

NA 下で行われた開腹虫垂切除術は GA 法に比べて転帰が良好であった。さらなる無作為化比較試験では、下腹部手術における NA の安全性と価値を検討すべきである。

研修医の頃に、虫垂炎の麻酔を全身麻酔でやろうとしたら、外科の医師から、「脊椎麻酔の方が断然、術後管理が楽なんだよ、頼むから脊椎麻酔でやって!」と言われたことを思い出すな〜。

【出典】
General Versus Neuraxial Anesthesia for Appendectomy: A Multicenter International Study
World J Surg. 2021 Feb 7. doi: 10.1007/s00268-021-05978-9. Online ahead of print.

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