低駆出率の冠動脈手術に対するフェンタニルとレミフェンタニルの比較

心臓循環.png・本研究では、冠動脈バイパス手術を受けた低駆出率患者を対象に、フェンタニルまたはレミフェンタニルのいずれかをエトミデートと併用して、患者反応と血行動態パラメータを評価した。

・冠動脈手術 30 例を評価し、2 つの治療群(n=各 15 例)に分けた。F 群(フェンタニル群)では、麻酔導入に以下のレジメンを用いた。リドカイン 1mg/kg、エトミデート 0.3mg/kg、フェンタニル 1μg/kg 60 秒ボーラス投与後、0.1μg/kg/min のフェンタニル持続投与を開始し、その後、ロクロニウム 0.6mg/kg を投与した。R 群(レミフェンタニル群)では、麻酔導入に以下のレジメンを用いた。リドカイン 1mg/kg、エトミデート 0.3mg/kg、レミフェンタニル 1μg/kg 60 秒ボーラス投与後、0.1μg/kg/min のレミフェンタニル持続投与を開始し、ロクロニウム 0.6mg/kg を投与した。全研究患者について、麻酔導入 5 分前(T1)、導入直後(T2)、挿管直後(T3)に、収縮期動脈圧、拡張期動脈圧、平均動脈圧、心拍数、SPO2(飽和度)、心拍出量、一回心拍出量、中心静脈圧、全身血管抵抗値を記録した。

・両群で得られた人口統計学的値は同様であった。レミフェンタニルの使用は心拍数と動脈圧の平均値の両方で心拍出量の減少と変動の増加と関連していることがわかった。

・多くの研究でレミフェンタニルは、適切な投与量に調節すれば、フェンタニルと同等の安全性を示しているが、本研究では、駆出率の低い患者の麻酔導入時にはフェンタニルの方がより適切な選択である可能性が示唆された。

レミフェンタニルの方が分布用量が小さいので、急速に効果が出現して循環動態の変動が起きやすいので、低心拍出量の患者では、レミフェンタニルの導入は避けた方が良いと思う。

【出典】
Comparison of fentanil and remifentanil for coronary artery surgery with low ejection fraction
Arch Med Sci Atheroscler Dis. 2020 Mar 6;5:e20-e26. doi: 10.5114/amsad.2020.93528. eCollection 2020.

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