脊椎麻酔下での初回人工関節全置換術における術後鎮痛のためのクモ膜下モルヒネ投与の役割:系統的レビューとメタ分析

モルヒネ6.png・研究の目的は、脊椎麻酔下の初回人工関節全置換術(TJA)における術後鎮痛に対するクモ膜下モルヒネ(ITM)の有効性と安全性を評価し、鎮痛効果や副作用のリスクに対する用量反応関係を探ることであった。

・MEDLINE、EMBASE、Web of Science、Cochrane Central Register of Controlled Trials、ClinicalTrials.gov を検索し、組み入れ基準を満たす研究を検索した。全データは、ランダム効果モデルを用いて要約した。サブ群解析は、手術方法と ITM の投与量に基づいて行った。メタ回帰を用いて用量反応関係を調べた。

・18 件の無作為化比較試験が含まれた。ITM は、プラセボまたはブランクコントロールと比較して、術後 24 時間のモルヒネ消費量を10.07 mg 減少させ、鎮痛持続時間を延長した。しかし、ITM は、そう痒症のリスクを 2.79 倍に有意に増加させ、術後の悪心嘔吐のリスクを増加させる傾向があった(P=0.08)。在院期間(LOS)、呼吸抑制や尿閉の発生率については、差が認められなかった。さらに、メタ回帰により、術後 24 時間のモルヒネ消費量には線形の用量反応関係が認められたが、副作用のリスクには線形の用量反応関係は認められなかった。

クモ膜下麻酔薬にモルヒネを追加することで、痒み以外の副作用のリスクを有意に増加させることなく、長時間にわたる強固な鎮痛効果が得られる。術後 24 時間のモルヒネ消費量には線形の用量反応関係が認められたが、ITM の最適な投与量については、サンプル数の多い質の高い RCT でさらに検討する必要がある。

THA や TKA で、帝王切開と同じモルヒネ/フェンタニル添加の脊椎麻酔をするのは、持ち帰りの硬膜外用薬液を準備する手間が省けてよい気がする。

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