■ 臨床麻酔とクリティカルケアのMCQ問題 ■ 2021/03/15

MCQ1.png



【問題1】(心臓・血管) 虚血性心疾患について正しいのはどれか?

ア:タリウム同位元素は虚血および梗塞領域の心筋に取り込まれる。

イ:虚血性心疾患患者の循環系作動薬は周術期にも継続して投与する。

ウ:12誘導心電図の II 、 III 、aVFの虚血性変化は左回旋枝の病変の存在を示す。

エ:側副血行がない状態で血管径が1mm2に狭窄すれば、労作時の狭心症が発生する。

オ:周術期の虚血は循環動態の不安定さとは無関係である。


    ▼

    ▼

    ▼

[解説] ア:×:タリウム同位元素は虚血領域では遅れて取り込まれ、梗塞領域の心筋には取り込まれない。
イ:○:虚血性心疾患患者の循環系作動薬(β遮断薬、カルシウム拮抗薬、ニトロ製剤)は、周術期にも継続して投与する。
ウ:×:12誘導心電図の II 、 III 、aVFの虚血性変化は右冠動脈の病変の存在を示す。 I およびaVLの変化は回旋枝病変、V3〜V5の変化は左前下行枝病変の存在を示す。
エ:○:側副血行がない状態で血管径が1mm2に狭窄すれば、労作時の狭心症が発生する。血管径が0.65mm2まで狭窄すれば、安静時の狭心症が発生する。
オ:○:周術期の虚血は循環動態の不安定さとは無関係で、冠血管内の変化が梗塞の重大な誘引となる。



[正解] 解説を参照 [出典] 麻酔科シークレット第2版 p237-242




【問題2】(心臓・血管) IABPの循環補助効果は、心拍出量の何%くらいか?
1) 20〜30%
3) 10〜15%
5) 30〜50%
2) 5〜10%
4) 15〜20%


    ▼

    ▼

    ▼

[解説] IABP(大動脈内バルーンパンピング)は、バルーン付きのカテーテルを大腿動脈から挿入し、バルーン先端が左鎖骨下動脈起始部の直下になるように留置し、心臓収縮期にバルーンをしぼませ、心臓拡張期に拡張させることにより、収縮期には心臓の後負荷を軽減し(systolic unloading)、拡張期には冠動脈血流量を増加させる(diastolic augmentation).IABPの循環補助効果は、心係数増加量でで0.5L、心拍出量の15〜20%くらいである。心房の心拍出量に対するブースター効果も同程度である。大動脈弁閉鎖不全症や解離性大動脈瘤では禁忌である。


[正解] 4 [出典] クリティカル記憶術2p235




【問題3】(心臓・血管) 次の分類のうち、Swan-Ganzカテーテルによるデータが必要なのはどれか?
1) Killip
3) Lown
5) Rubenstein
2) NYHA
4) Forrester


    ▼

    ▼

    ▼

[解説] NYHA(ニューヨーク心臓協会分類1度〜4度)は、日常生活活動による心疾患患者の重症度分類であり、問診の結果からだけで判定できる。Forrester分類(1977)は、Swan-Ganzカテーテルを使用して測定できる心拍出量(心係数:CI)と肺動脈楔入圧(PCWP)の値から、急性心筋梗塞の左心機能を血行動態面から4つのサブセットに分類したものである。LownはHolter心電図での心室性期外収縮の重症度をgrade0〜5に分類した。gradeがすすむと心室細動に移行する率が高くなる。Killipは、1967年急性心筋梗塞の心不全を身体所見(理学所見)の上から4型に分類した。この分類は聴診器1本で心不全の重症度が診断できる簡便さに加え、予後を的確に反映する指標となるため今日でも広く用いられている。Rubensteinは、洞不全症候群(SSS)を臨床的に1型(高度慢性洞性徐脈:HR<50)、2型(洞停止、洞房ブロック:P波が時々みられなくなる)、3型(徐脈頻脈症候群:俗称「ブラタキ」)の3型に分類した。


[正解] 4 [出典] 内科レジデント実践マニュアルp24



【問題4】(麻酔管理) 関節リウマチ患者で正しいのはどれか.

ア:血小板減少をきたす.

イ:肺気腫を合併することが多い.

ウ:虚血性心疾患を合併する.

エ:開口障害がある.

オ:頸部過伸展で,脊髄や延髄圧迫をきたす.


    ▼

    ▼

    ▼

[解説] (ア):(誤)血液の異常として,貧血,好酸球増多,血小板増多を認める.
(イ):(誤)呼吸器では,気腫よりも線維化をきたすことが多い.一般に自己免疫疾患では,肺の線維化をきたすことが多い.
(ウ):(正)関節以外の合併症として,心膜炎,心筋炎,弁膜疾患,冠動脈炎,大動脈炎を合併し,虚血性心疾患をもつことが多い.
(エ):(正)関節リウマチでは,膝関節,手関節,指の関節をはじめとした全身の関節が侵されるが,特に麻酔管理上,頸椎,顎関節,輪状披裂関節の炎症が問題となる.顎関節は開口障害,輪状披裂関節の炎症は喉頭を狭小化するため挿管困難の原因となる.
(オ):(正)意識下挿管の適応となる.頸部の姿勢に注意を要する.頸椎が癒合していると頸部の可動性制限と痛みが発生する.環軸椎脱臼を起こしやすく,リウマチ患者の 20〜40%に前方への脱臼を認める.後方への脱臼の頻度は少ないが,後方脱臼は四肢麻痺の危険が高い.頸部の運動で痛みをきたす症例は特に注意する.頸部過伸展は厳に避ける.



[正解] (ウ)、(エ)、(オ) [出典] Super Hospital 麻酔科

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント