腹腔鏡下結腸手術後の疼痛に及ぼす深い vs 中等度の筋弛緩の効果:無作為化臨床試験

腹腔鏡下手術.png・腹腔鏡手術に深い筋弛緩を用いた麻酔を行うと、腹腔内圧が低下して術後痛が軽減される可能性がある。しかし、既存の文献での結果には賛否両論がある。本研究は、腹腔鏡下結腸手術後の安静時および咳嗽時の術後疼痛に及ぼす深い筋弛緩の効果を評価することを目的とした。

・これは、大腸腫瘍の腹腔鏡下結腸手術を受けた患者を対象とした、三次医療センターでの並行群間無作為化臨床試験である。患者は、深い(PTC 1〜2)または中等度(TOF 1〜2)の筋弛緩群に無作為に割り付けられた。主要評価項目は、術後安静時および咳嗽時の術後疼痛の数値評価尺度スコアであった。

深い筋弛緩群の方が疼痛は低かった。術後 1、6、24、48 時間後の安静時および咳嗽時の疼痛は深い筋弛緩群の方が低かった(中央値の差は 2 ポイント、1 時間後は 1 ポイント、各時点で p<0.001)。深い筋弛緩群では、術後 1 日目の患者によるボーラス試行回数(深い筋弛緩群 4 回 vs 中等度群 9 回;p<0.001)とボーラス投与回数(深い筋弛緩群 4 回 vs 中等度群 9 回;p<0.001)が有意に少なかった。術後 2 日目のレスキュー鎮痛剤の投与数は深い筋弛緩群の方が少なかった(p<0.001)。深い筋弛緩群では術後の悪心嘔吐の頻度が低く(p=0.02)、術中腹圧が低かった(p< 0.001)。限界は、単施設研究であることであった。

深い筋弛緩は腹腔鏡下結腸手術後の疼痛緩和、オピオイド消費量の減少、レスキュー鎮痛剤の使用量の減少をもたらした。深い筋弛緩は術後悪心嘔吐を減少させ、腹腔鏡下結腸手術における低腹圧の使用を促した。

そうか〜、私は、筋弛緩は必要最小限しか使用しない方針だが、今後は方針を変えるべきかもしれないな。

【出典】
Effect of Deep Versus Moderate Neuromuscular Block on Pain After Laparoscopic Colorectal Surgery: A Randomized Clinical Trial
Dis Colon Rectum. 2021 Apr 1;64(4):475-483. doi: 10.1097/DCR.0000000000001854.

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