■ 臨床麻酔とクリティカルケアのMCQ問題 ■ 2021/03/29

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【問題1】(モニター) 心電図について正しいものはどれか?

ア:左脚枝の前枝・後枝のうちどちらか一方がブロックされていることをヘミブロックという。

イ:STセグメントの低下の鑑別診断として、高カリウム血症を考える。

ウ:心電図が高電位の場合は、鑑別診断として肥満を考える。

エ:前壁梗塞の患者では、V3〜V4でSTセグメントが上昇する。

オ:QTcは、QT間隔を先行するRR間隔の平方根で除したものである。


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[解説] ア:○:左脚枝の前枝・後枝のうちどちらか一方がブロックされていることをヘミブロックという。ヘミブロックでのQRS持続時間は通常120msec以下である。
イ:×:STセグメントの上昇の鑑別診断として、急性心筋梗塞、心膜炎、高カリウム血症、高カルシウム血症、左室肥大、左脚ブロック、Burugada症候群を考える。
ウ:×:心電図が低電位の場合は、鑑別診断として慢性閉塞性肺疾患、甲状腺機能低下症、心嚢液貯留、全身の浮腫、アミロイドーシス、虚血性心筋症、肥満を考える。
エ:○:前壁梗塞の患者では、V3〜V4でSTセグメントが上昇する。
オ:○:QTcは、QT間隔を先行するRR間隔の平方根で除したものである。QTcの正常範囲は男性で0.44秒以下、女性で0.46秒以下である。



[正解] 解説を参照 [出典] 麻酔科シークレット第2版 p157-163


■ これって常識? ■
急性腹症で発症する急性心筋梗塞,解離性大動脈瘤,糖尿病性ケトアシドーシス,Henoch-Schonlein 紫斑病,急性副腎不全,ポルフィリア症を忘れるな!

1)急性腹症とは,急性に発症した強い腹痛を主訴とする腹部疾患の総称であるが,開腹手術の必要性の判断が問われる.
2)急性腹症として発症するために,本来は内科的疾患なのに外科的疾患と間違われる疾患がある.
3)このような疾患として,○1心血管系疾患の急性心筋梗塞,肺・脾・腎塞栓,急性心膜炎,うっ血肝,解離性大動脈瘤,結節性動脈周囲炎,○2胸部疾患の肺炎,肺梗塞,自然気胸,急性縦隔炎,○3その他,糖尿病性ケトアシドーシス,Henoch-Schonlein 紫斑病,急性副腎不全,ポルフィリア症,急性鉛中毒,帯状疱疹などがある.


[出典] 知っているつもりの内科レジデントの常識非常識 第3章 378の常識〜消化器編



【問題2】(周術期の呼吸不全) 換気血流比について正しい記述はどれか。

ア:死腔の換気血流比は無限大である。

イ:正常の換気血流比は約0.8である。

ウ:シャントの換気血流比は0である。

エ:死腔となっている肺胞内のガスは空気の組成に近い。

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[解説] 換気、血流とも重力に従って分布する。換気血流比は、完全にはマッチングしていない。一般的には第3肋骨当たりを境に、それより上では換気血流比は1より大きく(つまり換気のほうが多い)、それより下では換気血流比は1より小さい(つまり血流のほうが多い)。肺尖部では換気血流比は3.3であり、肺底部では0.63と報告されている。


[正解] (全て) [出典] 麻酔科クリニカル問題集


【トラブル・シューティング】〜麻酔緊急Vol.1p178

(出血)『麻酔中の肺内出血』

麻酔中の肺内出血は稀だが、喀血、出血性ショックおよび低酸素血症が起こるので緊急処置が必要。両側肺下葉の気管支拡張症に対する左肺下葉切除術中、ダブルルーメンチューブの左ルーメンより持続性の出血を認めたが、下葉切除により完全止血した症例。下腿骨肉腫の右肺転移に対する右肺上葉部分切除術中、ダブルルーメンチューブの右ルーメンから出血があり、右上葉切除の追加で止血できた症例。大量喀血時の処置:①輸液・輸血による循環の安定化 ②ダブルルーメンチューブによる出血肺と正常肺との分離・酸素化維持 ③ファイバーで冷生食や血管収縮薬投与 ④PEEP ⑤手術あるいは選択的気管支動脈塞栓術




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