病院前気管挿管は気管チューブの高いカフ圧と関連している:三次救急医療機関における気管挿管圧の特徴を明らかにするための横断的研究

カフ圧測定.png・救急医療サービス(EMS)提供者は、必要に応じて病院到着前に気管チューブ(ETT)を留置するよう訓練されている。気管チューブのカフは、従来、気管内腔に対して適切なシールを行うために 10cc の空気で膨らませていた。しかし、多くの ETT は、20〜30cmH2O という安全な圧力をはるかに超えて膨張させられており、気管壁の虚血、壊死、瘢痕化、狭窄などの潜在的な合併症を引き起こしていることを示唆する文献がある。現在、救急隊員は ETT のカフ圧を定期的にチェックしていない。今回の調査では、救急隊員によって挿管された患者の平均 ETT カフ圧が、安全な圧力範囲である 20〜30cmH2O を超えているという仮説が立てられた。ETT カフの膨張は、呼吸器系を閉じるために必要であり、その結果、エアリークや誤嚥を防ぐ可能性があるが、ETT カフの過膨張は長期的合併症を引き起こす可能性があることを示唆するエビデンスがある。本研究の目的は、救急隊員が設定した ETT のカフ圧の特徴を明らかにすることである。

・このプロジェクトは、単一施設で行われた前向き観察研究である。都市部にある大規模な三次医療施設に到着する前に、EMS 提供者によって挿管された成人患者の気管内圧を 9 ヵ月間にわたって測定・記録した。全データは、呼吸療法士が、0〜100cmH2O の検出範囲で、注射器のようなデザインのカフ圧測定器を用いて収集した。患者の基本的な属性、カフ圧、チューブサイズ、救急医療サービスの種類などの結果が記録された。

・ETT のサイズは 6.5〜8.0mm で、6 件の EMS サービスから合計 45 件の測定結果が得られた。患者の平均年齢は 52.2 歳(男性67.7%)であった。平均カフ圧は 81.8cmH2O で、範囲は 15〜100、中央値は 100 であった。最頻値は 100cmH2O で、45 人中 40 人(88.9%)のカフ圧が 30cmH2O 以上であった。線形回帰により、年齢と ETT カフ圧、ETT サイズとカフ圧の間には相関が見られなかった。両側 t 検定では、女性患者と男性患者の平均カフ圧に有意差は認められなかった。

病院前挿管の圧倒的多数はカフ圧の上昇を伴うものであり、この現象に対処するためにはカフ圧モニターの教育が必要である。

カフ圧モニターが整備されるまでは、とりあえず多めに入れて、シリンジ内の内筒が押し戻されて静止したところでエア注入シリンジを外す(10ml シリンジ法:<関連記事>を参照)がおすすめだな。

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