■ 臨床麻酔とクリティカルケアのMCQ問題 ■ 2021/04/12

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【問題1】(麻酔) 患者体位について正しいのはどれか?

ア:頚部の屈曲は気管チューブの先端を気管分岐部に近づける。

イ:麻酔と筋弛緩は機能的残気量と全肺気量を増加させる。

ウ:下側肺では換気量が多くなり、血流量が少なくなる。

エ:伏在神経損傷は脛骨内側顆が圧迫されると起こる。

オ:側臥位では必ず腋窩に枕を挿入する。


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[解説] ア:○:頚部の屈曲は気管チューブ先端を気管分岐部に近づけ、伸展は気管チューブの先端を気管分岐部から遠ざける。頚部を屈曲・伸展させたときに鼻先の移動方向と同じようにチューブ先端も移動する。
イ:×:麻酔と筋弛緩は機能的残気量と全肺気量を低下させる。
ウ:×:下側肺では換気量が少なくなり、血流量が多くなる。逆に上側肺では換気量が多くなり血流量が少なくなる。
エ:○:伏在神経損傷は砕石位で保持器具で脛骨内側顆が圧迫されると起こる。
オ:○:側臥位では、下側の腕の神経や血管の圧迫を防ぐために、必ず腋窩に枕を挿入する。



[正解] 解説を参照 [出典] 麻酔科シークレット第2版 p140-146



【問題2】(心肺蘇生) エピネフリンの気管内投与について正しいのはどれか。

ア:効果は2〜3分以内に現われる。

イ:作用時間は静脈内投与よりも長い。

ウ:できるだけ気管支末梢で投与した方が吸収が速く、有効性が高まる。

エ:小児での推奨投与量は0.1mg/kgである。

オ:全量が5〜10mlになるように生理食塩水で希釈する。


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[解説] エピネフリンを気管内に投与した場合、その効果は2〜3分以内に現われる。作用時間は静脈内投与に比較して長く、自己心拍再開後の血行動態改善に有利に働く可能性がある。できるだけ気管支末梢で投与した方が吸収が速く、有効性が高まるという報告があり、小径のカテーテルを介して気管内に奥深く注入する方法が推奨されている。多量でなければ蘇生率が低く、通常の蘇生量では無効とされている。成人では2〜2.5mg、小児での推奨投与量は0.1mg/kgである。全量が5〜10mlになるように生理食塩水で希釈する。蒸溜水より動脈血酸素分圧に悪影響を与えない。


[正解] 全て [出典] LiSA Vol2-No9-p10(1995)



【問題3】(麻酔薬) 吸入麻酔薬について正しいのはどれか?

ア:デスフルランのMACは6%程度である。

イ:ハロタン肝炎はハロタンの代謝産物による直接的な毒性によって発症する。

ウ:吸入麻酔薬は用量依存性に呼吸数を減少させる。

エ:シクロプロパンは引火性が問題で使用されなくなった。

オ:エンフルランは二酸化炭素吸収剤によって一酸化炭素を生じる可能性がある。


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[解説] ○:デスフルランのMACは6%程度である。
×:ハロタン肝炎は自己免疫性の過敏性反応によって二次的に発症する。
×:吸入麻酔薬による呼吸抑制では用量依存性に1回換気量は減少し、呼吸数は増加する。
○:シクロプロパンは引火性が問題で使用されなくなった。
○:エンフルラン、イソフルラン、デスフルランは二酸化炭素吸収剤によって一酸化炭素を生じる可能性がある。



[正解] 解説を参照 [出典] 麻酔科シークレット第2版 p65-71



【問題4】(心臓・血管) 動脈閉塞性疾患について正しいのはどれか?

ア:予定の腹部大動脈瘤(AAA)手術の死亡率は約5%である。

イ:腹部大動脈瘤破裂後に緊急手術を行った場合の死亡率は70〜80%である。

ウ:大動脈の遮断は、左室の後負荷を急激かつ大幅に増加させる。

エ:大血管手術を受ける患者では術前合併症として冠動脈疾患を合併することが多い。

オ:末梢動脈疾患の最も関連性が高い危険因子は高脂血症と高血圧である。


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[解説] ア:○:予定の腹部大動脈瘤(AAA)手術の死亡率は約5%である。術後死亡の主な原因は心臓由来で、特に心筋梗塞である。
イ:×:腹部大動脈瘤破裂後に緊急手術を行った場合の死亡率は50%である。
ウ:○:大動脈の遮断は、左室の後負荷を急激かつ大幅に増加させる。遮断によって、心筋虚血、急性の左室機能不全、高度の血圧上昇が起こることがある。
エ:○:大血管手術を受ける患者は多くは50代以上であり、術前合併症として、冠動脈疾患(25〜65%)、狭心症、高血圧、心筋梗塞の既往、うっ血性心不全、肺疾患、糖尿病、腎機能障害、脳血管障害などを複数認めることが多い。
オ:×:末梢動脈疾患の最も関連性が高い危険因子は糖尿病と喫煙である。その他には、高齢、性別(男性)、高血圧、糖尿病、高脂血症、肥満、身体活動性の低下などが危険因子となる。



[正解] 解説を参照 [出典] 麻酔科シークレット第2版 p258-262

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