心疾患患者と非心疾患患者におけるブピバカインとブトルファノールのクモ膜下投与による血行動態への影響の比較検討

ブトルファノール.png・クモ膜下オピオイドと低用量局所麻酔薬の相乗効果により、低血圧を最小限に抑えた信頼性の高い脊椎麻酔(SA)を実現することが可能である。本研究の目的は、心疾患患者と非心疾患患者において、ブトルファノール 25μg を添加した 0.5% ブピバカイン(2mL)の低用量クモ膜下投与による血行動態効果を比較することである。

・本研究では、年齢 30 歳から 80 歳までの、臍下手術を受ける 60 人の患者を対象とし、同様の種類の手術を受けた、二次元心エコー図で左心室駆出率(LVEF)が軽度から中等度に低下した 30 人の心疾患患者(C 群)と 30 人の非心疾患患者(NC 群)を比較した。両群とも、0.5%ブピバカイン 2.0ml にブトルファノール 25μg を投与した。

・脊椎麻酔の特性は両群で同様であった(P>0.05)。両群の患者の血圧は 80 分までは同等(P>0.05)であったが、その後 NC 群は 95 分までは C 群に比べて有意に血圧が上昇した(P<0.05)。同様に、心拍数も 90 分までは同程度であったが(P>0.05)、その後 100 分までは NC 群が C 群に比べて心拍数が有意に増加した(P<0.05)。C 群では 8人、NC 群では 5 人の患者に低血圧が見られた。徐脈は C 群の 4 名に見られたが、NC 群では 1 名のみであった。

駆出率が軽度から中等度に低下した心疾患患者が臍下の非心臓手術を受ける際に、ブピバカイン 10mg とブトルファノール 25μg を用いた脊椎麻酔を安全に検討することができ、術中の血行動態の安定性と術後の十分な鎮痛効果が得られる。

モルヒネやフェンタニルの代用として、日本では認められてないけどブトルファノールもクモ膜下に使用できる。麻薬箋書かなくてもいいからちょっと楽かも。

【出典】
Comparative study of hemodynamic effects of intrathecal bupivacaine with butorphanol in cardiac and non-cardiac patients
J Anaesthesiol Clin Pharmacol. Oct-Dec 2020;36(4):511-517. doi: 10.4103/joacp.JOACP_70_20. Epub 2021 Jan 18.

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