高齢者の術後認知機能と睡眠の質に及ぼすプロポフォールによる静脈内全身麻酔の影響

睡眠の質2.png・本研究では、高齢者の術後認知機能と睡眠の質に対するプロポフォールを用いた静脈内全身麻酔(TIVA)の効果を観察することを目的とした。

・2019 年 8 月から 2020 年 8 月にかけて、河北医科大学三次病院で腹部手術を受けた高齢患者 130 例を本研究に登録した。参加者全員を TIVA 群(n=65、プロポフォールを用いた TIVA を受ける)と対照群(n=65、セボフルラン吸入麻酔を受ける)に無作為に分けた。両群ともに術中の指標を記録した。認知機能、睡眠の質、尿中硫酸メラトニン、遊離コルチゾール、S-100β蛋白、インターロイキン-6(IL-6)の値を異なる時期に比較した。

術後 1 日、3 日、7 日、15 日目に、TIVA 群の認知機能は対照群よりも優れており、統計的に有意であった(それぞれ P<0.05)。手術当日、両群の睡眠の質は同等であった。手術後 1、3、7 日目では、TIVA 群の睡眠の質は対照群のそれよりも良かった(それぞれ P<0.05)。手術当日、両群のメラトニン、コルチゾール、S-100β蛋白、IL-6 値は同等であった(P>0.05)。術後 1、3、7、15 日目には、TIVA 群のコルチゾールと IL-6 は対照群よりも低く、メラトニンは対照群よりも高かった(それぞれ P< 0.05,)。術後 1、3、7 日目の S-100β蛋白は、TIVA 群の方が対照群より低かった(それぞれ P<0.05)。

・プロポフォールを用いた TIVA は、高齢者の術後の認知機能や睡眠の質にほとんど影響を与えず、臨床応用の価値があると考えられる。

吸入麻酔に比較して静脈麻酔の方が、意識消失〜覚醒の過程が自然睡眠に近い形で行われるためか。

【出典】
Effect of propofol-based total intravenous anesthesia on postoperative cognitive function and sleep quality in elderly patients
Int J Clin Pract. 2021 Apr 24;e14266. doi: 10.1111/ijcp.14266. Online ahead of print.

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