気管手術における気道確保のためのラリンジアルマスクと気管チューブの比較:症例対照マッチング分析と最新文献のレビュー

気管狭窄.png・気管チューブ(ETT)とラリンジアルマスクエアウェイ(LMA)は、気管および喉頭気管の狭窄に対する気管切除および再建時の気道管理に考慮される戦略である。本研究の目的は、LMA 群と ETT 群の転帰を分析・比較することである。

・2003 年から 2020 年までに、挿管後、気管切開後、あるいは特発性に狭窄を生じ、頸部切開を介して気管または喉頭気管の切除および再建を行った合計 184 名の患者が、この単施設研究に後ろ向きに登録された。29 人の患者では、気管手術中に LMA を用いて気道管理を行ったが、155 人の患者では ETT を用いて気道管理を行った。年齢、性別、肥満度、病因、狭窄の長さ(1〜4cm)に応じて、1:1 の割合で症例コントロールマッチング分析を行った結果、LMA で管理された患者 22 名(LMA 群)と ETT で管理された患者 22 名(ETT群)を相応させることができた。

・再挿管率、30 日死亡率、術後在院日数に有意差は認められなかった。手術時間は LMA を使用した患者の方が短かった(ETT 群 96.23±34.72 分 vs LMA 群 76.14±26.94 分、P=0.043)。集中治療室(ICU)への入室率と在室時間は、LMA 群の方が低かった[ETT 群 18 名 vs LMA 群 8 名、オッズ比=10.17、信頼区間(CI)95%1.79-57.79、P=0.009、ETT 群 22.77±16.68 時間 vs LMA 群 9.23±13.51 時間、P=0.005]。発声障害は ETT 群の方が LMA 群よりも頻度が高かった(ETT 群 20 名 vs LMA 群 11名、オッズ比=13.79、CI 95% 1.86-102、P=0.010)。

LMA は気管切開手術における気道管理の実施可能な選択肢であり、手術時間、ICU 入室率、ICU 在室期間、術後発声障害発生率が低い。

気管手術なんて、一番 LMA を使用したくない手術に思えるが、単なる漠然とした恐怖心にすぎないのかな。

【出典】
Laryngeal mask versus endotracheal tube for airway management in tracheal surgery: a case-control matching analysis and review of the current literature
Interact Cardiovasc Thorac Surg. 2021 May 6;ivab092. doi: 10.1093/icvts/ivab092. Online ahead of print.

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