セボフルランによる全身麻酔の吸入導入時の不整脈発生率と関連因子:成人患者 950 名を対象とした後ろ向き分析

不整脈.png・セボフルランは、気道管理や血行動態の安定性に適しているため、成人の麻酔導入に用いられている。成人のセボフルランによる吸入導入時の不整脈を報告した研究は少ない。ここでは、成人のセボフルランによる麻酔導入時の不整脈の発生率とその発生に関連する危険因子について検討した。

・2015 年 5 月〜 12 月にセボフルランを用いた吸入導入による耳鼻咽喉科手術を待機的に受けた成人患者 950 名を後ろ向きに解析した。不整脈の発生率とその発生に関連する因子を分析した。

・成人患者 950 例中 164 例(17.3%)に不整脈が認められた。最も多く観察された不整脈は、洞性頻脈(心拍数>120bpm)であった(77 名、47.0%)。多変量ロジスティック解析の結果、4 つの独立危険因子が示された。年齢(オッズ比[OR]=0.984、95% 信頼区間[CI]=0.973-0.996、p=0.006)、冠動脈疾患(OR=3.749、95%CI=1.574-8.927、p=0. 003)、導入開始からの最大セボフルラン濃度(8vol%)(OR=2.696、95%CI=1.139-6.382、p=0.024)、睫毛反射消失後のセボフルラン 8vol% 濃度維持(OR=1.577、95%CI=1.083-2.296、p=0.018)の順であった。不整脈が発生した患者では低血圧のリスクが高かったが、セボフルランの濃度を調整すると血圧はベースラインまで回復した。

・著者らは、セボフルラン濃度は、心電図と血圧を継続して注意深く監視しながら、徐々に増加させることを推奨している。セボフルラン濃度の調整は、十分な無意識状態になってから行うべきである。

いきなり高濃度のセボフルランを吸入させると、不整脈発生の頻度が高まるのか・・。年齢のオッズ比<1 ということは、若年者の方が頻脈になる頻度が高いということか。

【出典】
Arrhythmia incidence and associated factors during volatile induction of general anesthesia with sevoflurane: a retrospective analysis of 950 adult patients
Anaesth Crit Care Pain Med. 2021 May 5;100878. doi: 10.1016/j.accpm.2021.100878. Online ahead of print.

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