■ 臨床麻酔とクリティカルケアのMCQ問題 ■ 2021/05/12

MCQ12.png


■ これって常識? ■
慢性糸球体腎炎をみたら,まずIgA腎症を鑑別せよ!

1)IgA腎症は,わが国で最も多い原発性糸球体腎炎で,IgAがおもにメサンギウムに沈着するメサンギウム増殖性糸球体腎炎である.
2)初期は持続的顕微鏡的血尿だけで,徐々に蛋白尿が増加する例が多い.過半数は持続的血尿,蛋白尿にとどまるが,20〜40%の例では徐々に腎機能が低下し,数年〜20年の経過で末期腎不全に進行する.
3)持続的血尿,蛋白尿に加え血清IgAが350mg/dl以上であれば,IgA腎症の可能性は80%以上である.本症の半数以上が血清IgAの高値を示す.糸球体メサンギウムに沈着しているIgAは,polymeric IgA1からなるという報告が多い.
4)家族発生も知られており,IgA抗体産生亢進者に何らかの刺激が加わり IgA主体の免疫複合体が腎糸球体に沈着することが,本症の発症に関与すると思われる.
5)本症では,急性上気道炎に罹患した直後に肉眼的血尿が出現することがある.
6)大量の蛋白尿が持続したり,高血圧,腎機能低下がみられる症例は予後不良である.腎生検所見,臨床所見により腎機能予後,進行度を予測し,適切な治療を行う.
7)IgAが沈着するメサンギウム増殖性糸球体腎炎には,ほかに紫斑病性腎炎,肝硬変,ループス腎炎があるが,全身症状,検査所見で鑑別できる.




[出典] 知っているつもりの内科レジデントの常識非常識 第3章 378の常識〜腎臓編




【問題1】(体液・電解質) 次の低ナトリウム血症をきたす病態で生理食塩水の投与が適応となるのはどれか?
1) 心不全
3) ネフローゼ症侯群
5) SIADH
2) 副腎不全
4) 肝硬変


    ▼

    ▼

    ▼

[解説] Na値はNaと水のバランスで決まり、以下の3通りがある。①以外では生理食塩水の投与は禁忌である。①総Naの減少している低Na血症(循環血液量減少の徴候あり、下痢、嘔吐、利尿剤投与、副腎不全など) ②総Naの増加している低Na血症(希釈性低Na血症:浮腫、腹水があり体重増加がある。心不全、ネフローゼ、肝硬変など。原疾患の治療及び水分制限が主な治療でNa投与は禁忌)  ③総Na正常〜軽度減少(SIADH、心因性多飲による水中毒。血圧、BUNなどは正常で浮腫もない。原疾患の治療と水制限が治療となる。)


[正解] 2 [出典] 研修医当直御法度P113




【問題2】(中枢神経) 意識障害の発現が緩徐な場合どれを考えるか?
1) 脳塞栓
3) 頭蓋外疾患
5) 脳動静脈奇形
2) 脳出血
4) くも膜下出血


    ▼

    ▼

    ▼

[解説] 意識障害の発現が急激な場合には、くも膜下出血、脳塞栓、脳内出血などを考え、意識障害の発現が緩徐な場合には、脳血栓、慢性硬膜下血腫、脳腫瘍、頭蓋外疾患などを考える。頭部外傷後一旦清明となった後再び意識低下をきたした場合には急性硬膜外血腫を考える。


[正解] 3 [出典] クリティカル記憶術2P6



【問題3】(心臓・血管) うっ血性心不全について正しいのはどれか?

ア:ACE阻害剤は左室機能を改善し運動負荷にも耐えられるようになる。

イ:交感神経刺激の下では、心拍出量は、平常時の5倍まで増加可能である。

ウ:間歇的なドブタミン投与は血行動態を改善させ、長期的予後を改善する。

エ:現在使用されているカルシウム拮抗薬は心不全での有用な治療効果を認めない。

オ:心不全で、ループ系利尿剤が無効な場合はサイアザイド利尿剤が投与される。


    ▼

    ▼

    ▼

[解説] ア:○:ACE阻害剤の投与は左室機能を改善し運動負荷にも耐えられるようになり、生命予後も改善する可能性がある。
イ:○:交感神経刺激の下では、心拍出量は、平常時の5倍まで増加可能である。交感神経の刺激がなければ、2.5倍まで増加しうる。
ウ:×:間歇的なドブタミン投与は血行動態を改善させるが、長期的予後を低下させる。
エ:○:現在使用されているカルシウム拮抗薬は、高い合併症率と死亡率に関連していると考えられており、心不全での有用な治療効果を認めていない。
オ:×:水分貯留が軽度のときは、チアジド系利尿剤が使用され、無効のときはフロセミドのようなループ系利尿剤が投与される。



[正解] 解説を参照 [出典] 麻酔科シークレット第2版 p243-249

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント