■ 臨床麻酔とクリティカルケアのMCQ問題 ■ 2021/05/13

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【問題1】(代謝) 周術期の肝障害について正しいものはどれか?

ア:肝腎症候群ではクレアチニン比(尿中/血中)>10である。

イ:AST、ALTの血中濃度は腎機能や胆道系機能の変化に影響を受ける。

ウ:肝硬変患者では、動静脈の酸素含量格差が増加している。

エ:非抱合型ビリルビンの増加は、赤血球や赤血球前駆細胞の寿命の変化に関連して起こる。

オ:特定の揮発性麻酔薬だけが、直接毒性によって肝細胞の炎症や細胞死を引き起こす。


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[解説] ア:○:肝腎症候群ではクレアチニン比(尿中/血中)>10である。急性尿細管壊死では、<10となる。
イ:×:AST、ALTの血中濃度は腎機能や胆道系機能の変化に影響を受けない。
ウ:×:肝硬変患者では、血管拡張によって循環血漿量が増え、末梢の血流量も増加する。末梢で血流シャントが増加するために、動静脈の酸素含量格差が減少する。
エ:○:非抱合型ビリルビンの増加は、赤血球や赤血球前駆細胞の寿命の変化に関連して起こる。
オ:×:まれではあるが、すべての揮発性麻酔薬は、直接毒性によって肝細胞の炎症や細胞死を引き起こす。



[正解] 解説を参照 [出典] 麻酔科シークレット第2版 p305-311




【問題2】(溺水・中毒・体温) 低温の手術室内で自然経過のうちに達成できる全身麻酔下人為的低体温では、血管攣縮を起こさなければ、( )度/時間の速度で体温が低下するが、血管攣縮が起こると( )度/時間になる。
1) 4、2
3) 0.5、0.2
5) 0.2、0.1
2) 2、1
4) 1、0.4


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[解説] 軽度低体温は脳虚血に対して劇的な脳保護作用をもたらすため、脳外科手術にしばしば用いられる。34度近くの深部体温を目標とする場合、十分な麻酔深度と脳外科手術そのものの影響で血管攣縮が抑制できれば、低温の手術室内で自然経過のうちに達成できる。血管攣縮を起こさなければ、1度/時間の速度で体温が低下するが、血管攣縮が起こると0.4度/時間になる。内頚動脈手術や頭部外傷手術で、急激冷却して、32度までの低体温を望なら、積極的な冷却が必要である。強制冷気灌流装置により12度の冷気を1000L/分灌流する。血管拡張状態なら3時間で33度以下にできる。


[正解] 4 [出典] ANESTHESIA ANTENNA No16-p4





【問題3】(腹部手術の麻酔) 病的肥満患者で正常な患者より多くみられるのはどれか。
ア:高血圧
ウ:低酸素血症
イ:糖尿病
エ:胃酸分泌増加

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[解説] 肥満患者では正常者の10倍の頻度で高血圧がみられる。肺高血圧症もしばしばみられる。肥満患者の75%では、胃液分泌量増加、胃酸酸度増加のために誤嚥の危険がある。肥満患者では機能的残気量減少(クロージングキャパシティは変化なし)による換気血流ミスマッチ、酸素必要量増加に見合う分時換気量増加、呼吸仕事量増加などにより低酸素血症を起こしやすい。


[正解] (全て) [出典] 麻酔科クリニカル問題集




【問題4】(心臓・血管) 心室性不整脈に対してキシロカインを持続投与する場合の維持量はどれくらいか?
1) 0.5mg/min
3) 10mg/min
5) 20mg/min
2) 4〜5mg/min
4) 1〜2mg/min


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[解説] 心室性不整脈に対するキシロカインの初期投与量は1〜2mg/kg、持続投与する場合の維持量は1〜2mg/minである。最大投与でも〜4mg/minである。


[正解] 4 [出典] クリティカル記憶術2P258

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