高齢の外科手術患者における Hospital Frailty Risk Score の検証:地域住民ベースの後ろ向きコホート研究

frailty.png・フレイル・リスクを標準化し、費用対効果の高い方法で特定することが求められている。本研究の目的は、高齢の外科手術患者のコホートにおいて、国際分類診断を利用した Hospital Frailty Risk Score を検証し、有害転帰の独立したリスク因子としてのスコアを評価し、フレイル・リスク・スコアの識別特性を他のリスク層別化スコアと比較することである。

・2006 〜 2018 年に初回外科手術を受けた年齢 65 歳以上の全患者のデータを分析した。患者はフレイル・リスク・スコアに基づいて分類した。主要評価項目は 30 日死亡率と 180 日再入院リスクとした。

・評価対象となった 1 万 6793 人の患者のうち、7480 人(45%)、7605 人(45%)、1708 人(10%)が低、中、高のフレイル・リスクを有していた。30 日後の死亡率は、フレイル・リスクが低(1.4%)の人に比べて、中(2.9%)と高(8.3%)の人で高かった(いずれの比較でも p<0.001)。同様に、180 日以内の再入院のハザードは、フレイル・リスクが低(HR 1.00、両比較とも p<0.001)人に比べて、中(HR 1.25、95%CI:1.16-1.34)および高(HR 1.84、95%CI:1.66-2.03)の人で高かった。長期死亡率は、フレイル・リスクが低(HR 1.00、p<0.001、両方の比較)の場合に比べて、中(HR 1.70、95% CI:1.61-1.80)および高(HR 4.16、95% CI:3.84-4.49)の場合の方が高かった。最後に、初回入院期間が長かったのは、フレイル・リスクが低の人の 9.3%、中の人の 15.0%、高の人の 27.3% であった(全比較で p<0.001)。年齢と ASA 分類を含むモデルは、30 日死亡率を最もよく判別した(AUC 0.862、95%CI:0.847-0.877)。

今回の知見は、Hosptal Frality Risk Score を高齢の手術患者のフレイル・リスクのスクリーニングに使用できる可能性を示唆している。ASA 分類を用いた 30 日死亡率の予測をわずかに改善したに過ぎないが、Hosptal Frality Risk Score は、既存の容易に入手できる電子データを用いて、重要な転帰のリスクについて高齢患者を独自に分類するために使用できる。

HFRSは、病院の管理システムに国際疾病分類第 10 版(ICD-10)コーディングが用いられていれば利用可能だ。

【出典】
Validation of The Hospital Frailty Risk Score in Older Surgical Patients: a population-based retrospective cohort study
Acta Anaesthesiol Scand. 2021 May 4. doi: 10.1111/aas.13837. Online ahead of print.

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