ネオスチグミンまたはスガマデクスによる残存筋弛緩の拮抗と術後肺合併症:高リスク高齢者を対象とした前向き無作為化二重盲式試験

肺合併症2.png・筋弛緩の残存は、後ろ向き研究では、術後肺合併症のリスク増加と関連している。本研究の目的は、高リスクの高齢患者において、スガマデクス(SUG)またはネオスチグミン(NEO)のいずれかで拮抗した後の術後肺合併症の発生率を前向きに調査することである。

・著者らは、重症合併症があり(ASAーPS 3)、年齢 75 歳以上の高齢者 180 名を、ロクロニウムの拮抗を、SUG か、または NEO のいずれか行うよう無作為に割り付けた。回復室での有害事象と、術後 1 日目、 3 日目、7 日目の肺合併症(5 点[0〜4、0=最良、4=最悪]の転帰スコアと定義)を群間で比較した。

・年齢 80(4) 歳の 168 名の患者データを分析した。その結果、SUG 群と NEO 群では、術後 7 日目に肺転帰スコアが上昇する確率が 0.052 vs 0.122 と減少したが、術後 1 日目と 3 日目では確率の減少は認められなかった。NEO 群では、X 線写真で確認された肺炎と診断された患者が多かった(9.6% vs 2.4%、P=0.046)。NEO 群では、全施設で入院期間が長くなるという有意ではない傾向が見られ(合計 9 日 vs 7.5 日)、マレーシアでは有意な差が見られた(6日対4日、P=0.011)。

ロクロニウム筋弛緩を SUG で拮抗することにより、リスクの高い高齢者の選択された患者集団では、わずかではあるが、臨床的に意味のある肺の転帰改善が得られた。

逆に言うと、リスクの低い健常若年者では、スガマデクスの使用は「猫に小判」、勿体ないということだろう。

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