■ 臨床麻酔とクリティカルケアのMCQ問題 ■ 2021/07/21

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■ これって常識? ■
下垂体性甲状腺機能低下症には,まずグルココルチコイド,その後に甲状腺ホルモン剤を投与せよ!

1)甲状腺機能低下症には,橋本病に代表される原発性甲状腺機能低下症と視床下部下垂体系の低下による二次性甲状腺機能低下症がある.
2)甲状腺ホルモン低下(T3,T4)と甲状腺刺激ホルモン(TSH)低下をみた場合,TSH系分泌低下を含めた下垂体前葉機能低下症をまず考える.
3)TSH分泌不全に副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)分泌不全を伴うと,甲状腺ホルモン剤を先に投与すると代謝が亢進し副腎不全が悪化する.この場合,ハイドロコーチゾンを先に投与し,その後甲状腺ホルモン剤を少量より投与する.


[出典] 知っているつもりの内科レジデントの常識非常識 第3章 378の常識〜内分泌編




【問題1】(外傷・出血・感染) 脊髄損傷による脊髄ショックで、低血圧、徐脈を呈している場合に不適切なのはどれか?
1) ドパミンで血圧を維持する
3) 心電図をモニターする
5) 一時的にペースメーカ挿入
2) 大量に輸液を行う
4) アトロピンを反復投与する


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[解説] 脊髄損傷の場合の循環器系に対する治療:脊髄損傷で末梢血管拡張のため低血圧をきたす脊髄性ショックがある。このような場合、心拍出量、中心静脈圧などの測定による循環血液量の低下がなければ、大量の輸液は脊髄の浮腫を拡大させる可能性があるため避けるべきである。この場合ドパミン、ノルエピネフリンなどの昇圧薬などにて対処すべきである。また、徐脈となる場合もあり、心電図モニターし、洞性徐脈が悪化するならば硫酸アトロピン0.2〜0.5mg/回反復投与が必要であり、このような薬物に反応がなければ一時的にペースメーカーの挿入が必要となる。


[正解] 2 [出典] 救急認定医診療指診P352




【問題2】(中枢神経) めまいを訴える場合、橋の障害を示唆するのはどれか?
1) 一方向性眼振
3) 垂直性眼振
5) 回転性のめまい
2) 注視方向性眼振
4) 嘔気・嘔吐


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[解説] めまいを訴える患者で、一方向性眼振を認める場合には末梢前庭の障害が示唆され、注視方向性眼振を認める場合には、中枢前庭の障害が示唆される。垂直性眼振(ocular bobbing)を認める場合には、橋の障害が示唆される。


[正解] 3 [出典]



【問題3】(中枢神経) 次のうち誤っているのはどれか。

ア:頭蓋内圧が高く、内頚静脈球部血酸素飽和度が低いとき、浸透圧利尿薬が第一選択である。

イ:血管攣縮部における経頭蓋超音波ドップラー血流速度は高値を示す。

ウ:脳死患者では、内頚静脈球部血酸素飽和度がしばしば高値を示す。

エ:動脈血と内頚静脈球部血の酸素含量較差は脳血流量と脳酸素消費量の比の指標となる。

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[解説] (ア)いずれにしろ第1選択というのはおかしい。(イ)血管攣縮の程度と経頭蓋超音波ドップラー血流速度は正相関を示すので、血管攣縮部では高値を示す。(ウ)脳死になればSjO2は90%以上の高値を示す。「しばしば」という表現は曖昧である。「多くの場合」なら正しいであろう。(エ)計算式からはそうなるし、そうでなければ、モニタリングする意義をどう考えればよいのかわからなくなる。


[正解] 答は不明 [出典] 第32回麻酔指導医認定筆記試験:B1

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