非専門センターの小児患者における気管挿管関連有害事象:多施設前向き観察研究

・三次医療 PICU では、気管挿管関連の有害事象が頻繁に発生する(20%;重度の気管挿管関連事象は 3~6.5%)。しかし、小児患者はしばしば非専門センターを受診するため、その病院のチームによる挿管を必要とする。気管挿管関連事象の発生率はこの状況では十分に研究されていない。気管挿管に関連する事象の割合は非専門センターではより高いだろうという仮説を立てた。

・著者らは、英国の北テムズと東アングリア地域の地方病院 47 施設にわたる多施設共同前向き観察研究を実施した。対象患者は、2016 年 6 月から 2018 年 5 月までに、小児救急搬送サービスにより、挿管下に搬送された全小児であった。

・データは適格患者 1,237 人のうち 1,051 人(85%)で入手可能であった。気管挿管関連事象の全体的な割合は 22.7% であり、重症気管挿管関連事象は 13.8% で発生した。幼く、年齢の割に小さい患者、困難気道の患者の合併症発生率が高かった。併存疾患と困難気道のある小児では、重症の気管挿管関連事象が多いことがわかった。最もよく見られる気管挿管関連事象は気管支内挿管(6.2%)、低血圧(5.4%)、徐脈(4.2%)であった。多変量解析では、気管挿管関連事象の独立予測因子は挿管試行回数(1 回の試行と比較して 4 回超試行のオッズ比 19.1; 95%CI、5.9-61.4)および挿管実施者の専門性(麻酔科医と比較した救急医のオッズ比 6.9; 95%CI、1.1-41.4)。

・非専門センターを受診した重症小児患者では、気管挿管関連事象はよく見られる。重症の気管挿管関連事象の発生率は、これらの施設では PICU の場合と比較してはるかに高い。非専門センターで発生する挿管の安全性を向上させることに、もっと大きな努力が払われるべきである。

[!]:小児専門医のいない状況での、重症小児に対する気管挿管は挿管関連合併症が PICU の場合よりもはるかに多く発生すると。

【出典】
Adverse Tracheal Intubation-Associated Events in Pediatric Patients at Nonspecialist Centers: A Multicenter Prospective Observational Study.
Pediatr Crit Care Med. 2019 Jun;20(6):518-526. doi: 10.1097/PCC.0000000000001923.

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