全関節置換術における術後悪心嘔吐に及ぼすデキサメタゾン静脈内投与の使用に関する後ろ向き分析

デキサメタゾン2.png・周術期マルチモーダル疼痛管理プロトコルは、整形外科手術における待機的全関節置換術の成功に貢献している。関節形成術に際しての全身麻酔または脊柱管麻酔は、掻痒症、悪心嘔吐などの合併症を伴う。デキサメタゾンは安全な周術期制吐薬であることが証明されている。本研究では、術後悪心嘔吐を予防するために周術期に使用した低用量静脈内投与デキサメタゾンの有益性を評価する。

・人工股関節全置換術か、人工膝関節全置換術後に、デキサメタゾン群(n=492)は 12 時間をあけて、デキサメタゾン 8mg を 2 回投与され、後ろ向きに非デキサメタゾン群(n=364)と、術後期の制吐薬の使用について比較した。両群における制吐剤使用頻度を、ゼロ過剰固定モデルのポアソン分布を用いて比較した。追加の分析には、オピオイド鎮痛剤の必要性、ジフェンヒドラミンの投与、30 日後と 90 日後の術後感染率が含まれた。

・デキサメタゾン投与群では、レスキュー制吐剤オンダンセトロンの必要性が有意に少なかった(P=0.00194)。対照群(平均 2.17 日)と比較して治療群(平均 1.83 日)の在室期間の関連する減少があった(P<0.001)。関節形成術後 30 日または 90 日で術後感染率に有意差はなかった。

・デキサメタゾンは、嘔気を軽減し、したがって患者の満足度を向上させる可能性がある周術期プロトコルの安全な補助剤である。入院期間が短縮され、入院費用が削減される可能性がある。

POINTTKA/THA に際しての周術期デキサメタゾン投与は、PONV を軽減し、入院期間を短縮する可能性がある。
【出典】
A retrospective analysis of the use of intravenous dexamethasone for postoperative nausea and vomiting in total joint replacement.
Arthroplast Today. 2019 Mar 7;5(2):211-215. doi: 10.1016/j.artd.2019.01.007. eCollection 2019 Jun.


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