周術期輸血は、股関節骨折手術を受ける高齢患者の全生存率とは関連していない

medical_yuketsu.png・周術期輸血が長期的転帰と関連しているかどうかについては議論の余地がある。本研究は、股関節骨折患者の全生存に及ぼす輸血の効果を評価することを目的とした。

・この後ろ向き調査は医療センター単施設で実施され、2013 年から 2015 年までに股関節骨折手術を受けた年齢 70 歳以上の患者を登録した。さらに、輸血を受けた患者は、患者の特徴によって輸血を受けなかった患者と一致させた。マッチング後の全生存に及ぼす輸血の効果を評価するために、層別 Cox 回帰分析を用いた。

・追跡期間中央値 25.9 ヶ月の合計 718 人の患者が分析に含まれ、そのうち 495 人(68.9%)が輸血を受けた。性別が男性(ハザード比(HR):1.48、95%信頼区間(CI):1.01-2.17)、加齢(HR:1.03、95%CI:1.0〜1.06)、全身麻酔(HR:1.61、95%CI:1.11〜2.31)、貧血状態(軽度 vs 貧血なし、HR:1.67、95%CI:0.96〜2.90;中等度 vs 貧血なし、HR:4.14、95%CI:2.35〜7.3)を含む 4 つの死亡の独立危険因子が特定された。全生存率に対する輸血の影響は、選択された危険因子を調整した後では有意ではなかった(HR:1.44、95%CI:0.87-2.36)。マッチング後、全生存に及ぼす輸血の効果は有意ではなかった(HR:1.7、95%CI:0.78〜3.71)。

股関節骨折手術を受ける高齢患者の輸血と全生存期間との間に関連は見られなかった。股関節骨折手術を受けた患者における輸血と長期的転帰との関連を明らかにするためには、さらなる前向き研究が必要である。

股関節骨折手術を受ける患者では、周術期輸血は長期的転帰とは関係がないと。長期的転帰に大きく影響する輸血以外の他の要因がありそうだ。

【出典】
Perioperative blood transfusions are not associated with overall survival in elderly patients receiving surgery for fractured hips.
J Chin Med Assoc. 2019 Jul 22. doi: 10.1097/JCMA.0000000000000163. [Epub ahead of print]

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