デキサメタゾンは術後悪心嘔吐を予防する:有効性 vs リスク

Dexamethasone prevents postoperative nausea and vomiting: Benefit versus risk
Acta Anaesthesiologica Taiwanica Volume 49, Issue 3 , Pages 100-104, September 2011

デキサメタゾン4.png・術後悪心嘔吐(PONV)は、術後によくある忌々しい経験である。 成人のPONVの全体的な発生率は、20~30%; リスクの大きい患者群での発生率は、70~80%にも上る。 小児だからといって、免がれない; 3才超の小児での発生率は、40%以上である。発生率は思春期後にゆっくり低下し、成人と同程度となる。

・デキサメタゾンは、成人と小児でPONV予防に効果的でありうる。他の予防薬と比較して、デキサメタゾンにはPONVの発生率減少の有効性が同等かそれ以上にあり、また低コストで、長時間の効果がある。デキサメタゾンの作用機序は、これまでのところ完全には解明されていないが、動物実験では脳幹の嘔吐中枢が中心的役割を演ずることが確認されている。他の制吐剤とデキサメタゾンの組合せは、いかなる単剤投与よりも効果的である。その上、疼痛管理のための静脈内、あるいは硬膜外モルヒネによって引き起こされる嘔吐を防止するためのデキサメタゾンの使用はまた、治療上の良い影響を提供する場合もある。

・これまでのところ、臨床的に、PONVに対する予防薬としてのデキサメタゾンは、致命的な結果を引き起こしていない; したがって、それは通常、効果的で安全な制吐剤であると考えられている。 それでもなお、こういった状況での使用は、副作用、主に術後高血糖と感染につながるかもしれない。

[!]:多くの場合、デキサメタゾンの投与は制吐剤として有益だが、高血糖や感染の危険性の高い症例では、リスク・ベネフィットを考慮して控えるべきであるということかな。

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