【投】 PEEP は拡張機能の心エコー評価に影響する:心臓手術患者での無作為クロスオーバー研究

ositive End-expiratory Pressure Influences Echocardiographic Measures of Diastolic Function: A Randomized, Crossover Study in Cardiac Surgery Patients
Anesthesiology: November 2013 - Volume 119 - Issue 5 - p 1078–1086
PeterJO, et al.

【背景】
 心血管のエコー検査は血行動態評価の中心的な役割を持つ.心臓の拡張機能評価は僧帽弁輪移動の組織ドプラ (e' and a') と経僧帽弁血流のパルスドプラ (E and A)の組み合わせからなる.しかし,ICU や周術期での正確なエコー評価は陽圧呼吸に対する相対的な抵抗や前負荷の変化に依存する.この研究の目的は呼気終末陽圧 (PEEP)と体位が心エコーによる拡張機能評価に及ぼす影響を評価することである.

【方法】
 前向き無作為クロスオーバー研究.心臓手術を受ける EF>45%,平均 e'≥9 の患者が対象.術後に麻酔下の患者を PEEP (0, 6, 12 cmH2O) と体位 (水平,トレンデレンブルク) による6つの組み合わせのどれかに無作為に割当て,その後6つの組み合わせ全てで計測を行なった.それぞれの組み合わせにて経食道心エコーにより e' (primary endpoint),a',E, A ,左室面積が求められた.

【結果】
 30名の患者でデータが取られた.PEEP の増加は水平位とトレンデレンブルク位で側壁の e' を減少させた (6.6 ± 3.6 to 5.3 ± 3.0 cm/s; P<0.001, 7.4 ± 4.2 to 6.5 ± 3.3 cm/s; P<0.001).同様の結果が中隔 e',a',E, A でも認められた.また PEEP は左室面積も減少させた.しかし,E/A, E/e', e'/a' は PEEP と体位に影響されなかった.

【結語】
 心エコーで拡張機能評価を行なう際,PEEP レベルとその左室面積に及ぼす影響を考慮しなければならない.加えて,この研究結果から心臓手術後の人工呼吸中の患者において左室充満圧の変化を追う場合,E/e' を使用しないことを強く勧める.

<訳者> TEE Fan

<訳者コメント>
 心エコーによる拡張機能の指標は PEEP や体位の影響を受けるので,評価に注意が必要

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