鎮静スコアか BIS を指標とした看護師管理の中等度鎮静における有害事象の発生率の前向き評価

A Prospective Evaluation of the Incidence of Adverse Events in Nurse-Administered Moderate Sedation Guided by Sedation Scores or Bispectral Index
Anesthesia & Analgesia: July 2014 - Volume 119 - Issue 1 - p 43?48

・手術室外で軽度の治療的、診断的処置を受ける患者では、中等度鎮静が日常的に実施される。鎮静レベルは、しばしば、鎮静スコアなどの臨床基準を用いて鎮静看護師によってモニタリングされる。バイスペクトル指数(BIS)は、脳波計プロフィールの変化に由来しており、鎮静レベルの客観的指標を提供している。本前向き観察研究で、著者らは、看護婦管理の中等度鎮静において、鎮静薬投与の指標とするために BIS 値を使用すると、ラムゼイ鎮静スケール(RSS)だけを使用した場合に比べ、鎮静度と有害事象の発生率に影響を及ぼすかどうかを調べた。著者らは、鎮静看護師が鎮静薬剤投与の指針とするべく BIS を使用した場合、鎮静の深さと過鎮静に関連する有害事象の発生率の双方が減少するであろうという仮説を立てた。

・処置を実施する内科医の監督の下で、訓練された鎮静看護師が鎮静を施した。鎮静処方は、1-2 mg の静脈内ミダゾラムとフェンタニル 50μgか、ヒドロモルフォン 0.2mg で開始された。ミダゾラム、フェンタニル、ヒドロモルフォンの小用量の追加ボーラスは、RSS を 2-3(協調、見当識のある、口頭指示に従う)に維持するように投与した。プロポフォールは使用されなかった。患者の人口統計的データ、処置の種類、投与された薬剤、RSS、有害事象の割合を、コンピュータ可読性のフォームに、患者ごとに鎮静看護師が記録した。研究は 3段階に分けた。第 1 相(ベースライン、6カ月間)において、鎮静診療についての基礎データが前向きに収集された。全ての患者で、各患者が BIS センサーを取り付ける以外は、標準ケアと異なる点はなかったが、モニターはカバーを掛けられて、看護師は BIS 値を知ることはできなかった。第 2 相(研修、3ヶ月)では、鎮静看護師は、鎮静剤投与の指針とするための BIS の使用、良く使用されている薬剤に浮いての薬理学、過鎮静からの救助法についての総合的教育を受けた。中等度鎮静用の推奨 BIS 範囲は、75-80 であった。BIS の使用についての全ての鎮静看護師の適切な研修が記録された。第 3 相(実施、6ヶ月)で、BIS 値は、薬物投与の指標とするために使用された。

・データが 1766 人(それぞれ、第 1 相と第 3 相で 999 人と 767 人の患者)の患者から得られた。処置のほとんどは、大腸内視鏡検査、上部消化管内視鏡検査、麻酔下検査、内視鏡的逆行性胆道膵管造影、中心静脈路確保カテーテルの留置だった。2 群間の人口統計データに差は観察されなかった。RSS は BIS 値と逆相関していた、r =-0.16(95%信頼区間、-0.19~-0.12;P<0.00001)。RSS 2-3 は、第 1 相では 94% の患者で、第 3 相では、 96% で維持されていた。平均(±SD) BIS 値は、第 1 相で 80.9±6.8、第 3 相で、80.4±6.5 であった。鎮静関連の有害事象数は、今回のサンプルでは、BIS が使用された場合の方が少なく、オッズ比は 0.41(95%信頼区間 0.28-0.62、P<0.0001)であった。不穏を有する患者は、この症状のないものよりも BIS 値が低かった(P<0.0001)。深刻な有害事象や死亡例は報告されなかった。

・ミダゾラムとフェンタニルを使用した看護師管理の中等度鎮静は、通常、RSS と BIS の双方で評価されたように有適切な鎮静度と関連しており、有害事象の全体での発生率は低かった。BIS が使用された場合の方が、鎮静関連の有害事象数は少ないようであるが、BIS の使用は、平均鎮静度を有意には変化させなかった。

[!]:BIS はほとんど非侵襲的だし、RSS スコアを評価するよりも簡便だから積極的に使用するべきだと思うが。

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