ラパコレ後のPONV予防のためのデキサメタゾンと他の制吐薬の併用 vs 単剤との比較

<ハイライト>
・著者らのメタ分析では、デキサメタゾンを制吐剤に添加すると、LC 後の PONV に対する予防効果が増加することが示されている。
・レスキュー制吐薬の必要性は、単一制吐剤群と比較して、併用群で有意に低かった。
・今後の試験では、最適な予防用量とデキサメタゾン制吐効果の根底にあるメカニズムを明らかにすべきである。

<要旨>
デキサメタゾン7.png・腹腔鏡下胆嚢摘出術後の術後悪心嘔吐の予防のために、デキサメタゾンの他の制吐剤と組み合わせた場合の安全性と有効性に関する現在のエビデンスを更新するために、無作為化比較試験の系統的レビューとメタ分析を実施した。

・PubMed、Scopus、Web of Science and Embase のコンピュータによる文献検索を行い、関連する無作為化比較試験を同定した。さらに、検索された記事の参照リストの手動検索が行われた。関連する評価項目は、Windows 版 RevMan バージョン 5.3 でオッズ比(OR)としてプールした。

・14 件の RCT(1542 例)からプールしたデータは、腹腔鏡下胆嚢摘出術の術後早期(OR=0.39,95%CI[0.27-0.54]、p<0.00001)、術後後期(OR=0.36,95%CI[0.23-0.56]、p<0.00001)、術後全期間(OR=0.34,95%CI[0.23~0.51]、p<0.00001)の術後悪心嘔吐の予防として、単一の制吐剤よりもデキサメタゾンと他の制吐薬との併用を支持した。その後、レスキュー制吐薬の使用は、併用群で有意に低かった(OR=0.25,95%CI[0.16~0.41]、p<0.00001)。サブ群分析では、デキサメタゾンと他の制吐剤の全ての併用は、術後全期間においてラモセトロン単独よりも優れていなかったデキサメタゾンとラモセトロンの併用、グラミセトロン単独よりも優れていなかったデキサメタゾンとグラニセトロンの併用を除いて、対応する制吐薬単独よりも優れていた(OR=0.26,95%CI[0.07~1.01]、p=0.05)。全有害事象について、2 群間に有意差はなかった。

・他の制吐剤と併用したデキサメタゾンは、腹腔鏡下胆嚢摘出術後の術後悪心嘔吐に対して、単一の制吐薬よりも優れた予防効果を提供した。デキサメタゾン作用の根底にあるメカニズムとその最適用量が、さらに調査されるべきである。
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【出典】
Dexamethasone combined with other antiemetics versus single antiemetics for prevention of postoperative nausea and vomiting after laparoscopic cholecystectomy: An updated systematic review and meta-analysis
International Journal of Surgery Volume 36, Part A, December 2016, Pages 152?163

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