主要なうつ病性障害を有する個人では、BIS で測定されたセボフルラン必要量が減少する可能性がある

・GABA(γ-アミノ酪酸)は、CNS における主要な抑制性神経伝達物質であり、全身麻酔薬のよく知られた標的である。さらに、GABA の調節障害は主要なうつ病障害(MDD)の病因に関与する可能性がある。本研究では、MDD が BIS によって測定された麻酔薬の必要性に影響を及ぼすかどうかを判断することを目指した。

・本研究は、施設審査委員会の承認と書面による説明と同意を得て ANZCTR(ACTRN 12616001295437)に登録された前向き観察研究として計画された。待機的手術として腹腔鏡下胆嚢摘出術を予定していた入院患者を本研究に登録した。うつ病の様々な症状を測定する 21 項目の自己管理スケールを評価した Beck Depression Inventory(BDI)の結果に基づいて患者を 2 群に分けた。BDI スコアが 10 未満であれば、対照群とした。BDI スコアが 17 以上であれば患者を精神科医に相談した。精神科医によって MDD と診断された患者は、MDD 群として分類された。麻酔を標準化し、セボフルラン濃度を両群の BIS 値に従って調整した。この試験のパラメータは、心拍数、非観血血圧、動脈血酸素飽和度、BIS、呼気終末二酸化炭素、セボフルラン呼気終末濃度であった。

・セボフルラン呼気終末濃度は、麻酔の維持期中に MDD 群の方が低いことが判明した。セボフルランの平均呼気終末濃度は、対照群(1.52±0.22)よりも MDD 群(1.28±0.15)において有意に低かった(P<0.0001)。BIS 値は対照群と比較して MDD 群で 5 分と 10 分間隔で低かった。BIS値は、手術中の両群における他の時間間隔においては同様であった。

・MDD はセボフルランの呼気終末濃度を低下させる可能性がある。MDD と麻酔薬との関係を特定するためにはさらなる研究が必要である。

[!]:うつ状態の患者は麻酔薬に対する感受性が高まっているという事だな。

【出典】
Bispectral-Index-measured sevoflurane requirement might be decreased in individuals with major depressive disorder.
Minerva Anestesiol. 2018 Jan;84(1):33-39. doi: 10.23736/S0375-9393.17.11713-X. Epub 2017 Oct 4.

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