静脈内リドカイン、デキサメタゾン、その併用の術後咽頭痛に及ぼす効果:無作為化比較試験

・気管挿管後の術後咽頭痛(POST)、嗄声および咳嗽は珍しいことではない。リドカインとデキサメタゾンの両方は、これらの事象を軽減するために別々に使用してきたが、リドカインとデキサメタゾンの併用効果を評価した研究はない。

・この二重盲式無作為化比較試験では、90 分を超えた気管挿管による全身麻酔を必要とする 180 人以上の患者が登録された。患者らは、麻酔導入の直前に、L 群ではリドカイン(1.5mg/kg)を、D 群ではデキサメタゾン(8mg)を、DL 群ではデキサメタゾン(8mg)を含むリドカイン(1.5mg/kg)を、NS 群ではプラセボとして生食を投与した。標準的麻酔プロトコールに従った。咽頭痛、咳嗽、嗄声の発生率と重症度を術後 24 時間まで評価した。主要評価項目は POST の発生率であり、デキサメタゾンとリドカインの主な効果が第一関心事であった。

・D 群 45 例、L 群 44 例、DL 群 44 例、NS 群 43 例のデータを分析した。 D 群、L 群、DL 群、NS 群では、咽頭痛はそれぞれ 36%、43%、25%、56% であった(P=0.02)。リドカインの有無にかかわらず、デキサメタゾンは POST の発生率を低下させた(オッズ比 0.44; 95%信頼区間 0.24-0.82、P<0.01)。しかし、リドカインは POST を減少させるのに有効ではなかった(オッズ比、0.62、95%信頼区間、0.33-1.14、P=0.12)。咽頭痛の重症度、咳嗽の発生率と重症度、嗄声については群間で差が認められなかった。

・長時間の気管挿管を必要とする患者で、リドカインの有無にかかわらず、デキサメタゾンは、POST の発生率を低下させるのに有効でであった。

[!]:それはそうだろう。半減期から言って、リドカインの静注は、気管挿管直後の循環反応の抑制には有効であっても、術後の咽頭痛に対してはほとんど無効だろう。

【出典】
Effect of Intravenous Lidocaine, Dexamethasone, and Their Combination on Postoperative Sore Throat: A Randomized Controlled Trial.
Anesth Analg. 2018 Oct 12. doi: 10.1213/ANE.0000000000003842. [Epub ahead of print]

<関連記事>
ラリンジアルマスク挿入後の術後咽頭痛頻度低下におけるリドカイン吸入と静脈内デキサメタゾンとの比較

"静脈内リドカイン、デキサメタゾン、その併用の術後咽頭痛に及ぼす効果:無作為化比較試験" へのコメントを書く

お名前
メールアドレス
ホームページアドレス
コメント