婦人科悪性腫瘍に対する腹部手術後の術後回復に及ぼすクモ膜下モルヒネと硬膜外鎮痛の効果:非盲式無作為化

・著者らは、婦人科悪性腫瘍が証明、あるいは推定された正中開腹術後の女性で、回復促進プログラム(術後回復促進[ERAS])におけるクモ膜下モルヒネ(ITM)による局所鎮痛が、短期間で良好な疼痛軽減と、硬膜外鎮痛(EDA)と同等の健康関連生活の質(QoL)を達成するかどうかを判定することを目的とした。

・スウェーデンの三次紹介大学病院での非盲式無作為化単施設試験で、ASA-PS I/II の年齢 18~70 歳の 80 人の、産科婦人科に連続して入院した女性を対象とした。女性は診療所での標準的な鎮痛法(EDA)か、または実験的治療(ITM)のいずれかに割り当てられた(1:1)。標準化周術期ルーチンおよび標準化全身麻酔を用いた ERAS プロトコルを適用した。EDA または ITM は術直前に開始された。ITM 群は、モルヒネ、クロニジン、ブピバカインをクモ膜下投与された。EDA 群はブピバカイン、アドレナリン、フェンタニルの硬膜外注入を受けた。主要評価項目は入院期間(LOS)である。副次評価項目は、QOL と疼痛評価であった。

・LOSは、EDA 群と比較して ITM 群の方が統計的に有意に短かった(中央値[IQR] 3.3[1.5-56.3] vs 4.3[2.2-43.2]日; p=0.01)。疼痛評価または QOL に差は認められなかった。ITM 群は術後 1 週目に EDA 群よりもオピオイド使用量が有意に少なかった(中央値(IQR)20 mg(14~35 mg) vs 81mg(67~101 mg); p<0.0001)。ITM または EDA に起因する重大な有害事象はなかった。

・EDA と比較して、ITM は投与と管理がより簡単で、入院期間の短縮と関連しており、同様に良好な QOL で、術後オピオイド消費量も減少している。ITM は婦人科癌手術における術後鎮痛法として有効である。

[!]:通常我々は、硬膜外鎮痛が良いと信じてやっているけど、クモ膜下投与の方が簡便で、在院期間も短縮できるのかも。

【出典】
Effect of intrathecal morphine and epidural analgesia on postoperative recovery after abdominal surgery for gynecologic malignancy: an open-label randomised trial
BMJ Open ? Kjolhede P, et al. March 06, 2019

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