トラネキサム酸とアドレナリンの関節内投与の人工膝関節全置換術後出血に及ぼす効果の比較

トラネキサム酸5.png・研究の目的は、人工膝関節全置換術後の術後出血に及ぼすトラネキサム酸とアドレナリンの関節内投与の有効性を比較することであった。

・単施設後ろ向き対照試験は、Selcuk 大学整形外科学科で行われ、2012 年 7 月から 2014 年 12 月までに初回、片側、セメント使用、人工膝関節全置換術を受けた患者のデータが含まれた。第 1 群は、関節包の閉鎖後にトラネキサム酸 1g を投与された。第 2 群はアドレナリンを投与された。対照群である第 3 群は、人工膝関節全置換術後に関節内に投薬を受けなかった。ドレーンで回収された血液量と、ヘモグロビン値とヘマトクリット値の術後変化を比較した。

・合計 90 人の被験者のうち、3 群は各々 30 人(33.33%)であった。第 1 群のヘモグロビンおよびヘマトクリット値の減少は、第 2 群と第 3 群の両群と比較して統計的に有意に少なかった(p<0.05)。ドレーンで回収された血液量は、3 群に比較して 1 群Iと 2 群では著しく少なかった(p<0.05)。深部静脈血栓症や肺塞栓症は全被検者で見られなかった。

・トラネキサム酸の関節内投与は、人工膝関節全置換術後の効果的な止血を達成するために有益かつ安全であることがわかった。

[!]:トラネキサム酸群は 20ml(=1g)、アドレナリン群は 0.5mg(1mL) のアドレナリンを 20ml 生食で希釈して投与している。アドレナリン投与よりもトラネキサム酸投与の方が圧倒的に効果的なようだ。

【出典】
A comparison of the effects on postoperative bleeding of the intra-articular application of tranexamic acid and adrenalin in total knee arthroplasty.
J Pak Med Assoc. 2019 Mar;69(3):325-329.

<関連記事>
初回の膝関節置換術における出血を減少させるためのトラネキサム酸の静脈内投与と関節内局所投与を比較

人工膝関節全置換術後の輸血必要量の減少:トラネキサム酸の倍量注入の有効性

初回人工膝関節全置換術におけるトラネキサム酸の静脈内と局所併用投与の有効性と安全性:無作為化対照試験

"トラネキサム酸とアドレナリンの関節内投与の人工膝関節全置換術後出血に及ぼす効果の比較" へのコメントを書く

お名前
メールアドレス
ホームページアドレス
コメント