成人患者における喉頭鏡検査困難と挿管困難のための術前検査の予測値

・導入後の気管挿管困難または失敗の意義は、麻酔診療における合併症と死亡の広く認識されている原因である。にもかかわらず、潜在的な気管挿管困難を予測する必要性はあまり注目されていない。通常の麻酔中、気管挿管困難の発生率は全身麻酔の 1.5%~8% と推定されている。挿管困難は、特に挿管が失敗したときに、脳障害や死亡といった重症合併症と関連している。時として、困難気道の患者では、麻酔科医はマスク換気が困難または不可能であると判明する状況に直面する。これは、麻酔診療で直面する可能性がある最も重大な緊急事態の 1 つである。どの患者が挿管困難である可能性が高いのかを麻酔科医が予測できれば、麻酔の危険を有意に減らせる可能性がある。エチオピアでは、喉頭鏡気管挿管困難の頻度に関するデータや術前検査のための標準的なガイドラインはない。

・本研究の主な関心事は、喉頭鏡による挿管困難の発生頻度に関する情報を提供し、麻酔科医が術前気道評価を改善し、正常気道を有すると思われる患者で、麻酔関連の合併症と死亡の軽減に寄与する可能性のある、喉頭鏡検査困難と挿管困難を予測する価値ある術前検査を決定することであった。本研究の主な目的は、2016 年 2 月 1 日から 3 月 30 日にかけて Tikur Anbessa 病院において気管挿管を伴う全身麻酔下で待機手術を受けた手術患者で、喉頭鏡検査困難と挿管困難の発生頻度と、術前検査の予測的価値を評価することであった。施設ベースの横断研究デザインが使用された。

・本研究では、著者らは喉頭鏡検査困難と挿管困難の発生頻度はそれぞれ 13.6% と 5% であった。喉頭鏡検査困難な患者の 33.3% が挿管困難であることがわかった。Mallampati テスト、切歯間距離、甲状頤間距離は、併用して使用した場合に、喉頭鏡挿管困難を予測するための良好な術前検査であることが確認された。

・著者らは麻酔専門医に日常的な術前気道評価として MMC / TMD / IID の併用を勧めるとしている。

[!]:マランパチ分類の一面と切歯間距離は、ともに開口度を評価しているので、どちらか一つでもよいかもしれない。甲状頤間距離を評価しようとすると、必然的に頭部を後屈させることになるので、後屈制限がある場合は、それに気付くことができるので有用だろう。さらに加えるとすれば、上顎と下顎の噛み合わせ具合、つまり上顎門歯の突出と下顎後退、小額を評価するために ULBT(Upper Lip Bite Test:上口唇咬合テスト)を追加するのがよい。

【出典】
Predictive Values of Preoperative Tests for Difficult Laryngoscopy and Intubation in Adult Patients at Tikur Anbessa Specialized Hospital
Anesthesiology Research and Practice Volume 2019, Article ID 1790413, 13 pages

<関連記事>
Q:術前評価の「ULBT」とは?

この患者は挿管が難しいか?合理的な臨床検査の系統的レビュー

"成人患者における喉頭鏡検査困難と挿管困難のための術前検査の予測値" へのコメントを書く

お名前
メールアドレス
ホームページアドレス
コメント