オンタリオ州の病院におけるスガマデクス:アクセスと施設方針

スガマデクス3.png・スガマデクスはロクロニウムとベクロニウムの効果を急速に拮抗させる新しい筋弛緩薬である。第一世代の筋弛緩抑制剤であるネオスチグミンと比較して、スガマデクスは多くの優れた特性を持っている。しかし、スガマデクスはネオスチグミンと比較して、1 回の投与量あたりの費用が有意に高くなる(~95 ドル vs 4 ドル)。スガマデクスのコストが高いことを考えると、多くのオンタリオ州の病院では、薬を在庫していないか、薬をいつ投与できるかについての特定の方針を持っている。本研究は、オンタリオ州の病院でのスガマデクスへのアクセス、ならびにその使用に関する施設としての方針の存在頻度と内容を調査するために計画された。

・著者らは、スガマデクスの有用性とその利用に関する施設方針を評価する調査を計画した。著者らは、手術を行っているオンタリオの病院 60 施設を特定し、45 の麻酔科の連絡先情報を得た。調査は各部門長に送られ、結果は 2018 年 7 月から 10 月にかけて収集された。

・34 の病院(75.6%)が調査に回答した。回答病院 34 施設のうち 27 施設(79.4%)がスガマデクスを保有していた。スガマデクスを保有していなかった 7 病院のうち、6 病院が B 群の病院であった、そして、1 つは小児科病院であった。スガマデクスを保有する 27 病院のうち、16 病院(59.3%)がスガマデクスをいつ使用できるかについて具体的な方針を有していた。ポリシーに基づいて、スガマデクスは緊急的状況、特に、挿管が失敗した場合か、「挿管できない、換気できない」状況での使用が最も頻繁に許可されており、ポリシーの 100% がその使用を許可していた。スガマデクスを使用するための特定の患者集団に関する方針は珍しく、既存の病院方針の 43.8% は患者集団を特定していない。

・ほとんどの病院でスガマデクスが利用可能であるが、その使用に関しては病院の方針は著しく異なっている。スガマデクスの使用には高額な費用がかかるので、その使用に関するエビデンスに基づく方針を持つことは価値がある。スガマデクスの賢明な使用はまた、手術室の効率改善と合併症発生率低減を通して二次的な費用節約の利点があるかもしれない。

[!]:費用効果比を考えて、残存筋弛緩による術後合併症が増えそうであったり、術後筋弛緩からの回復に時間がかかり、ベッド占有時間が長くなりそうな時は、スガマデクスを使用し、そうでなければ、従来型拮抗を行うのが賢明であると、私は考える。

【出典】
Sugammadex in Ontario hospitals: Access and institutional policies.
J Eval Clin Pract. 2019 Apr 22. doi: 10.1111/jep.13151. [Epub ahead of print]

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