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zoom RSS アナフィラキシーの疫学:台湾における後ろ向きコホート研究

<<   作成日時 : 2017/03/16 08:55   >>

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・薬物誘発性アナフィラキシーは、致命的ともなる可能性のある出来事である。現在、アジア諸国における薬物誘発性アナフィラキシーのパターンについてはほとんど知られていない。今回の研究の目的は、9 年間にわたって台湾での確認された薬物関連アナフィラキシーの発生パターンを調査することであった。

・1997 年 1 月から 2005 年 12 月までの 9 年間にわたって、台湾国民健康保険の請求データベースに記録された薬物関連アナフィラキシー症例が、約 2300 万人年を対象にレビューされた。データベースから、供給された薬剤、臨床診断、患者の人口統計を定量化した。

・全体で、92 人の患者の薬物関連アナフィラキシーの 92 件の報告が確認され、原因である可能性のある薬剤が記録されていた。この群では、非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)と抗生物質が、89% の症例で原因薬剤として最も頻繁に関与する主な投薬種別であった。NSAID 単独では症例の 28% が関与していた一方で、抗生物質単独ではこれらの症例の別の 28% に関与していた。抗生物質か、または鎮痛剤のいずれかを含む複数薬物の使用は、さらに 3 分の 1 の症例で記録されていた。アスピリン、ジクロフェナク、ケトプロフェン、ケトロラク、メペリジンといった多数の異なる NSAID が原因物質として報告されている。報告された抗生物質誘発性アナフィラキシー症例のうち、セファゾリンが最も多く報告された原因物質で 11 件あり、次いでアモキシシリンは 4 件であった。

・台湾人集団におけるアナフィラキシーの報告に最も頻繁に関与する 2 つの主な薬物種別は、抗生物質と NSAID であった。これは台湾人集団におけるこれらの薬物の頻繁な使用と関連している可能性があるが、ここでの観察からは、NSAID と抗生物質の併用は避けるべきで、併用する場合には、注意深い患者モニタリングをするべきであることが支持される。

[!]:周手術期には、抗生物質と NSAID は頻繁に併用される。静注で薬物投与を行う場合には、常にアナフィラキシーの可能性を考えておかないといけない。

【出典】
Epidemiology of anaphylaxis: A retrospective cohort study in Taiwan
Acta Anaesthesiol Taiwan. 2017 Feb 28. pii: S1875-4597(16)30122-9. doi: 10.1016/j.aat.2016.12.003. [Epub ahead of print]

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