特発性間質性肺炎の急性増悪による術後呼吸不全

ここに、未診断の間質性肺炎(IP)の急激な悪化に起因する術後呼吸不全の症例を報告する。76 才の女性は、12 日の間隔をおいて全身麻酔下に、胆嚢摘出術と頸部脂肪腫切除の 2 回の手術を受けた。最初の手術の術後経過は問題なかったが、患者は 2 回目の術後第4病日(POD)に急に呼吸不全を発症した。ステロイド治療が酸素化を改善するために一時的に効果的だったが、呼吸不全は徐々に悪化した。彼女は、第 25 POD に死亡した。彼女は、4 年前に別の病院で原因不明の器質化肺炎から生じた偽腫瘍のために右上葉切除の既往があった。この病院で施行された追跡CTでは、左肺にすりガラス状混濁のある微細巣を呈したものの、IP の診断はなされなかった。このように、我々は特発性間質性肺炎が術前に徐々に進行し、術中ストレスによって急激な悪化が引き起こされたと結論した。本症例は、軽度の症状しかない患者でも IP の急激な悪化が起こり得ることを我々に警告した。したがって、IP の急性増悪は非常に憂慮すべき臨床事象であるので、術前の適切な診断は重要であると考えらる。

【 出 典 】
Postoperative respiratory failure caused by acute exacerbation of idiopathic interstitial pneumonia
Journal of Anesthesia published online 13, April 2011

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