術中硬膜外鎮痛は手術侵襲に対する早期炎症性反応を抑制する:術中硬膜外 vs 静脈麻酔

・術中硬膜外鎮痛(EA)には、転帰に悪影響を与える一過性免疫活性化を誘発する外科的侵襲に対するストレス反応を低減する可能性がある。本研究では、術中の EA と静脈鎮痛(IA)が免疫能に与える効果を調査した。

・大腸癌手術を受ける予定の連続患者合計 35 人は、術中 EA(n=18)または IA(n=17)に無作為割付けされた。術前(Tpre)、執刀後3時間(T3h)、24時間(T24h)に、TNF-α、IFN-γ、IL-1、IL-2、IL-4、IL-6、IL-10、IL-12、GM-CSF 測定用の検体を採取した。術後合併症に関するデータを、前向きに収集し分析した。

・EA 群では、IL-4 は Tpre から T3h までと T3h から T24h まで増加し、IL-10 は Tpre から T3h まで増加し、その後変化しなかった。全時点で、IL-4 と IL-10 値は、IA 群より有意に高かった。逆に、IA 群では、IL-4 と IL-10 値は変わらなかったが、それ以外の全てのサイトカイン濃度が EA 群と比較して有意に高値を示した。特に、IL-6 は次第に増加して、T24h の時点では前値の 7 倍にまで達した。合併症は、EA 群(7/18)に比べて、IA 群(13/17)で有意に多かった(P=.024)。

・本結果から、定時の結腸手術を受ける癌患者では、EA が、手術が引き起こす炎症誘発反応と典型的な術後一過性免疫抑制を軽減すること示しており、IA と比較して術後合併症発症率の低下と関係しているように思われる。

[!]:硬膜外麻酔は、炎症抑制・免疫能保持→合併症低下といった作用があると。本研究で使用された静脈麻酔薬が何なのか全文が参照できないので不明だが、レミフェンタニルの麻酔は循環動態だけ見ると、術中は限りなく硬膜外麻酔に近いのだが・・・。

【 出 典 】
Intraoperative Epidural Analgesia Prevents the Early Proinflammatory Response to Surgical Trauma. Results from a Prospective Randomized Clinical Trial of Intraoperative Epidural Versus General Analgesia
Annals of Surgical Oncology puglished online 09, April 2011

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