ACS-NSQIPデータベースにおける 各種麻酔法での大動脈血管内修復術の結果

Results of endovascular aortic aneurysm repair with general, regional, and local/monitored anesthesia care in the American College of Surgeons National Surgical Quality Improvement Program database

Journal of Vascular Surgery published online 04 July 2011.

・本研究では、近年の麻酔と手術を反映する多施設北アメリカ病院データベースで、全身、脊椎、硬膜外、局麻+監視下鎮静(MAC)下に行われた腎動脈下腹部大動脈瘤の血管内修復術(EVAR)の転帰を調査した。

・Current Procedural Terminologyコードを使用して米国外科学会手術の質改善プログラム(ACS-NSQIP) データベースから、2005~2008年に実施された待機的EVAR症例を同定した。緊急症例と全身麻酔を必要とする付随手術のある例は除外された。併存疾患、属性、術中術後の詳細が調べられた。合併症は個々に分析され、創部、肺、腎臓、静脈血栓塞栓性、心血管、手術、敗血症などに分類集計された。入院期間(LOS)と30日死亡率を調べた。特徴と転帰は平均±標準偏差やカウント(%)で記述され、χ2、フィッシャーの直接確率検定、一変量線形回帰を使って統計的有意性を比較した。LOSは、ログ変換して線形回帰法で分析された。麻酔法と転帰との関係は、単変量・多変量回帰を使用して調べられた。

・分析対象として6009例の定時EVAR手術を確認した。全身麻酔が4868症例、脊椎麻酔が419例、硬麻が331例、局麻+MACが391例で使用された。定義済み合併症は、患者の11%で生じた。LOS中央値は2(四分位領域、1-3)日であり、平均LOSは2.8±4.3日であった。30日死亡率は 1.1%であった。有意な多変量関係は、麻酔法、肺合併症率、ログLOSの間で観察された。全身麻酔は、肺合併症率の増加と関係しており、vs 脊椎麻酔で(オッズ比[OR]、4.0; 95%信頼区間[CI]、1.3-12.5; P=0.020)、vs 局麻+MAC麻酔で(OR、2.6; 95%CI、1.0-6.4; P=0.041)であった。全身麻酔では、vs 脊椎麻酔でLOSの10%増加(95%CI、4.8%-15.5%; P=0.001)、vs 局部+MAC麻酔で20%増加(95%CI、14.1%-26.2%; P=0.001)と関係していた。肺合併症とLOSの増加傾向は、全身 vs 硬麻では観察されなかった。麻酔法と死亡率との間には有意な関係は認められなかった。

・近年の北アメリカの麻酔法と術式で、EVARのための全身麻酔は、脊椎、および局麻+MACと比較して、術後LOSと肺合併症の増加と関係していた。これらのデータから、より非侵襲的な麻酔法を選択することにより、術後合併症を少なくし、EVARにかかる費用を減少させうる可能性を示唆している。

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