小手術時の完全静脈麻酔中のACE阻害剤と循環動態

Angiotensin-converting enzyme inhibition and blood pressure response during total intravenous anaesthesia for minor surgery
Acta Anaesthesiologica Scandinavica first published online: 11 MAR 2011

・本研究は、小手術用の完全静脈麻酔(TIVA)中に、長期にわたるアンギオテンシン変換酵素抑制剤(ACEI)の治療が循環動態制御に支障をきたすかどうか調査した。

・前向きの2群観察研究において、小手術でTIVAを受ける患者36人を対象に研究した。17人は定期的にACEIを飲んでいるが、それ以外の降圧薬は何も服用しておらず(ACEI群)、心血管薬物をまったく服用していない患者19人を対照(非ACEI群)とした。循環動態変数は、導入中は1分毎に、術中は5分毎に測定した。 レニン、アンギオテンシンⅡ、バソプレシン、カテコールアミンの血漿濃度を、麻酔導入前と麻酔導入18分後に測定した。

・平均動脈圧は、TIVAの導入中、両群で同程度に減少した。導入中と術中を通して、心拍数、収縮期および拡張期血圧、ならびに血管収縮薬と輸液の使用量について群間差はなかった。ACEI群では、ベースラインと麻酔導入後において、おそらくはレニン-アンギオテンシン系のネガティブ・フィードバックの遮断により、血漿レニン濃度は、高かった(P<0.05)。アンギオテンシンⅡは、非ACEI群のみで増加した(導入前6.2±2.2 vs 導入後9.6±3.5pg/ml; P<0.05)。両群とも、血漿ノルエピネフリン濃度は、TIVA導入後に減少した(P<0.05)。血漿バソプレシンと血漿エピネフリン濃度は、両群とも変わらなかった。

・導入がゆっくりと行われ、患者は十分に水分補給され、血管収縮薬が即座に適用されるという条件下では、長期間のACEI治療は小術中、TIVA下で血圧低下をさらに悪化させることはなかった。

[!]:ACEIは術前24時間はルーチンには中止としているが、内服させてもかまわないのかも。術中の循環コントロールや、出血量の面からは、内服させた方が良いのかもしれないし・・・、更なる研究が必要か。

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