危機的呼吸事象の発生率に及ぼす残存筋弛緩の影響:無作為前向き偽薬対照試験

The influence of residual neuromuscular block on the incidence of critical respiratory events. A randomised, prospective, placebo-controlled trial
European Journal of Anaesthesiology: December 2011 - Volume 28 - Issue 12 - p 842-848

・筋弛緩の残存は危機的呼吸事象を含む術後肺合併症と関係がある。筋弛緩の残存効果が微小な患者で、低酸素血症などの危機的呼吸事象の発生率を調べ、筋弛緩から完全回復している患者と比較した。

・2007年1月~2008年2月、ドイツのロストック、単施設で、筋弛緩を得るためにロクロニウムを使用し、全身麻酔下に整形外科手術を受けた、年齢 18~80歳、 ASA-?~?の132人の成人患者114人を対象とした、無作為前向き偽薬対照研究である。患者は2群の1つに無作為化された: ネオスチグミン群(ネオスチグミン20μg/kg)またはプラセボ群(生食)。ネオスチグミン群では、気管チューブはTOF比 1.0で抜去された;プラセボ群では、TOF比は<1.0であったが、TOFとダブル・バースト刺激(DBS)で漸減のない状態で抜管された。筋弛緩のモニターは、、TOF/DBSによる定性的モニターと、定量的較正加速度感知型筋弛緩モニターで同時に評価した。低酸素血症などの危機的呼吸事象を麻酔回復室で評価した。

・45人(39.5%)の患者が低酸素血症となった(SaO2 <93%);群間に有意差があった(プラセボ群で29人 vs ネオスチグミン群で16人;P=0.021)。ネオスチグミン群の全患者は、TOF比 1.0で抜管された。 プラセボ群では、TOF比の中央値は、0.7であった(範囲: 0.46-0.9; P<0.001)。プラセボ群の自然回復時間の中央値は、16分(範囲3-49分)であった。ネオスチグミン20μg/kgは、TOFとDBSで漸減のないロクロニウム誘発性筋弛緩を拮抗するのに有効であった。

・本無作為前向き偽薬対照試験では、微量な筋弛緩の残存でも、PACUでの低酸素血症と関係していた。ネオスチグミン20μg/kgは、ロクロニウムによるわずかな筋弛緩を拮抗するのに効果的であった。

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