アイバー・ルイス手術で、セボフルラン vs プロポフォール+レミフェンタニル麻酔時の肺合併症を比較

Comparison of Pulmonary Morbidity Using Sevoflurane or Propofol-Remifentanil Anesthesia in an Ivor Lewis Operation
Journal of Cardiothoracic and Vascular Anesthesia published online 02 March 2012.

・片肺換気(OLV)中の吸入麻酔薬誘導性の炎症反応抑制効果が報告されてきた。肺の炎症はアイバー・ルイス手術では実質的な予後規定因子である。アイバー・ルイス手術を受ける患者でセボフルラン麻酔とプロポフォール+レミフェンタニル麻酔との間で、血液の炎症性パラメータと術後肺合併症を比較した。

・医科大学での前向き無作為研究である。アイバー・ルイス手術を受ける患者 48 人を無作為に 2 群に割り当てて、セボフルラン吸入か、プロポフォール+レミフェンタニルによる静脈麻酔(各群 n=24)を投与した。血液のインターロイキン-6(IL-6)、マロンジアルデヒド(MDA)、酸素化、胸部写真(CXR)上の異常、抜管、ICU 在室期間、在院期間、術後合併症を 2 種類の麻酔法間で比較した。

・手術終了時の IL-6 値はプロポフォール+レミフェンタニル群(128.2 [92.8-163.8] pg/mL)よりもセボフルラン群(69.5 [35.9-121.0] pg/mL)で低かった(p=0.03)が、その差は術後 24 時間は持続しなかった。退院までの CXR 上の異常、PaO2/FIO2<300,、PaCO2<50 mmHg の発生頻度、術後 CRP の最高値、白血球、MDA は両群間で差がなかった。抜管時間、ICU 在室時間、退院日、病院内での合併症発生率にセボフルランとプロポフォール+レミフェンタニル麻酔法の間で差は認められなかった。

・アイバー・ルイス手術で、セボフルラン麻酔は手術終了時点で、血中 IL-6 増加を軽減したが、術後肺合併症の観点からは、プロポフォール+レミフェンタニル麻酔に勝る利点はなんら提供しなかった。

[!]:そうか~!術中の炎症は抑制できても、術後転帰にまで効果は及ぼさないのか・・・。じゃ、選択は術中の酸素化維持に有利な(HPVC 抑制効果の少ない)静脈麻酔ということになるのかな。

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