メディケア加入者での未破裂腹部大動脈瘤の開腹 vs 血管内修復術後の長期生存率の比較

Comparison of Long-term Survival After Open vs Endovascular Repair of Intact Abdominal Aortic Aneurysm Among Medicare Beneficiaries
JAMA. 2012;307(15):1621-1628. doi: 10.1001/jama.2012.453

・腹部大動脈瘤 (AAA) の血管内修復は、開腹手術に比べて周術期の生存率を高めるが、長期的生存率を増加させるかどうかは知られていない。

・AAA の開腹 vs 血管内修復後の長期生存率を比較することを目的として、未破裂の AAA の単独修復術を受けた 65 歳以上の患者を、Medicare Standard Analytic File, 2003-2007 から後ろ向きに分析した。死亡原因は、National Death Index によって決定した。主要転帰項目は全死因死亡であった。副次転帰項目は、AAA 関連死亡率、在院日数、1年以内の再入院、反復 AAA 修復、瘢痕ヘルニア修復術、下肢切断であった。

・対象となった患者 4529 人のうち、703 人は開腹手術を、3826 人は血管内修復を受けたと分類された。経過追跡期間の平均および中央値はそれぞれ、2.6(SD 1.5)と 2.5(四分領域 2.4)年であった。未調整分析では、全死因死亡率(173 vs 752;1000 人年当たり 89 vs 76、P=0.04)も、AAA 特異的死亡率(22 vs 28;1000 人年当たり 11.3 vs 2.8、P<0.001)も、血管内修復に比して、開腹後の方が高かった。緊急入院、年齢、暦年、性別、人種、合併症で調整後も、血管内修復術に比して開腹術後の方が、全死因死亡率(ハザード比 [HR], 1.24 [95% CI, 1.05-1.47];P=0.01)と AAA 関連死亡率(HR, 4.37 [95% CI, 2.51-7.66];P<0.001)もともにリスクが高かった。平均すると、補正在院日数は開腹術後(平均 10.4 日)の方が血管内修復術後(平均 3.6 日)よりも、6.5 日(95% CI, 6.0-7.0 日, P<0.001)長かった。瘢痕ヘルニアの発生率は、開腹術の方が高かった(19 vs 23;1000 人年当たり 12 vs 3;補正 HR, 4.45 [95% CI, 2.37-8.34、P<0.001])が、1年以内の再入院(188 vs 1070;1000 人年当たり 274 vs 376;補正 HR, 0.96 [95% CI, 0.85-1.09, P=0.52] )、反復 AAA 修復術(15 vs 93;1000 人年当たり 9.7 vs 12.3; 補正 HR, 0.80 [95% CI, 0.46-1.38, P=0.42] )、下肢切断(3 vs 25;1000 人年当たり 1.9 vs 3.3; 補正 HR, 0.55 [95% CI, 0.16-1.86, P=0.34]) )の頻度は群間に差がなかった。

・単独の未破裂 AAA のある高齢患者では、血管内修復術に比べて、開腹術の適用は、全死因死亡と AAA 関連死亡率のリスク増大と関連していた。

[!]:やっぱりそうだよね~。開腹術に比べて圧倒的に侵襲が少ないもんね。大きな侵襲を受けた生体には、生理学的に大きな変化が起こるし、その手術と言う外科的損傷を長時間かけて自己修復していかないといけないわけだから、絶対にステントグラフトの方が有利だよね。

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