心臓手術の転帰予測:心臓手術 ICU 患者での、初めてのロジスティック・スコアリング・モデル

Outcome prediction in cardiac surgery: the first logistic scoring model for cardiac surgical intensive care patients
Minerva Anestesiologica 2012 August;78(8):879-86

・リスク層別化の過程では、ロジスティック計算による死亡リスク確率が理解しやすい。残念なことに、術後の ICU 患者に利用できる信頼性の高い ロジスティック・モデルがない。本研究の目的は、心臓外科 ICU で術後死亡リスク層別化のための初めてのロジスティック・モデルを提示することであった。本ロジスティック版は、我々が以前に提示し、確立した加算モデル(CASUS)で、非常に高い信頼性を証明したものに基づいている。

・本前向き研究では、3 年間(2007~2009)にわたって、心臓手術後に当 ICU に入室となった全成人患者からのデータを収集した。Log-CASUS は、加算 CASUS の 10 個の変数に重み付けをし、術後の日数をモデルに加えることにより開発された。死亡リスクはロジスティック回帰式により予測された。2 つのスコアの統計的成績は、キャリブレーション(観察/予測死亡比)、識別能(ROC曲線下面積)、全体的正分類分析を使用して評価された。転帰評価項目は、 ICU 死亡率であった。

・研究期間中に、心臓術後に合計 4054 例の成人心臓手術患者が ICU に入室となった。ICU 死亡率は、 5.8% であった。識別能は加算(0.865-0.966)とロジスティック・モデル(0.874-0.963)の双方で非常に高かった。ロジスティック・モデルは、術後初日から 第 13 病日まで良好に推計できた(0.997-1.002)が、加算モデルでは、死亡率を過大評価あるいは過小評価した(0.626-1.193)。

・ロジスティック・モデルは、統計的に優位性を示す。 個々の危険因子を正確に重み付けするために、それは信頼できるリスク予測を提供する。加算モデルによる予測よりも、理解しやすく、また死亡リスク層別化を日常的な管理に容易に統合することができる。

[!]:このスコアリング・システムは、EuroSCORE のようにすでにインターネット上で、利用できるようになっているし、iPhone Applet も公開されている。即日、臨床に生かせそうだ。

・オンライン計算:http://www.cardiac-icu.org/Online-Calculation.html
・iPhone アプリ:http://www.cardiac-icu.org/iPhone-Applet.html

<関連文献>

1.大動脈弁置換術を受ける患者で加算およびロジスティックEuroSCOREの予測的価値

2.心臓手術を受けるインドの患者に EuroSCORE は適用できるか?

3.心臓手術での死亡リスク予測:新しいモデルをEuroSCOREと比較

4.重症患者のICU死亡率を予測するのに3種の臓器不全スコア:MODS、SOFA、LODを比較

5.重症セプシスの転帰予測における3種類の臓器不全評価スコア・システムの比較

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