腰椎椎間板手術でトラマドールとレボブピバカインの創部浸潤の術後鎮痛効果

Postoperative Analgesic Effects of Wound Infiltration With Tramadol and Levobupivacaine in Lumbar Disk Surgeries
Journal of Neurosurgical Anesthesiology: October 2012 - Volume 24 - Issue 4 - p 331-335

・局所麻酔薬による創部浸潤は、術後鎮痛を改善する可能性がある。トラマドールは、局所麻酔薬と同様の効果を有することが示された。本研究の目的は、腰椎椎間板切除術でレボブピバカインとトラマドールによる創部浸潤が術後鎮痛に及ぼす影響を調査することであった。

・待機的腰椎椎間板切除術を受ける予定の成人患者 80人が研究対象となった。患者は、4 群に無作為に割り当てられた:レボブピバカイン 100mg (L 群)、トラマドール 2mg/kg (T 群)、レボブピバカイン 100mg +トラマドール 2mg/kg(LT 群)、食塩水(C 群)による創部浸潤。VASを用いた疼痛スコア、患者管理鎮痛による鎮痛剤消費量(ペチジン)、最初の鎮痛処置の時間、副作用を術後期に評価した。

・最初の鎮痛薬使用時間は C 群(11.3±2.2 分)が最も早く、次いで L 群(163.0±216.3 分)と T 群(803.2±268.4 分)であった(P<0.001)。LT 群のすべての患者は、術後鎮痛薬の追加を必要とせず、すべての測定時点で VAS スコア<3 であった(P<0.05)。術後オピオイド消費量は、C 群で 196.0±71.6mg、L 群で129.0±78.3mg、T 群で 37.0±35.4mg であった(P<0.001)。副作用発生率は、LT 群が他群よりも低かった。

・レボブピバカインとトラマドールの併用創部浸潤は、術後の鎮痛剤の必要性がなく、副作用の発生率を低下させるという結果となった。創部へのレボブピバカインとトラマドールの併用浸潤は、レボブピバカインやトラマドール単独に比して、有意に良好な鎮痛を提供すると結論する。

[!]:トラマドールとレボブピバカインを創部に浸潤するだけで、術後鎮痛が不要になるのなら、非常に簡便で効果的な方法だ。局所投与するのが全身的副作用を低下させるもっとも有効な手段であるという考えから、私も個人的には、硬膜外を併用した全身麻酔では、フェンタニルやペンタゾシン、ブプレノルフィンなどを使用する場合には、可及的に硬膜外に投与するようにしている。全身投与するよりもずっと少ない量で同等の鎮痛効果があり、かつ全身的副作用を低減できると信じている。また別の観点からすれば、術後鎮痛に必要な比較的長時間作用性のオピオイドを先行投与(つまり術中に)してしまえば、術後鎮痛は不要になるとも言える。

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