せん妄のリスクの高い重症患者での予防的ハロペリドール投与

Haloperidol prophylaxis in critically ill patients with a high risk for delirium
Critical Care 2013, 17:R9 Published:2013-01-17

・せん妄は、罹患率と死亡率の増加と関係している。我々は、せん妄発症リスクの高い集中治療室(ICU)患者でせん妄予防方針を実施して、その結果、関連したせん妄転帰尺度の質が改善することになるかどうか評価した。

・ハロペリドールによる予防的治療を使用したせん妄予防プロジェクトの前後評価である。せん妄の予測危険率≧ 50% の患者、あるいは、アルコール中毒または認知症の既往のある患者を特定した。予防プロトコルにしたがって、これらの患者は、ハロペリドール 1mg/8hr を投与された。評価は主に、せん妄の発生率、昏睡なくせん妄のない日数、28 日死亡率に焦点を当てた。予防治療の結果は、過去の対照群と主にプロトコル実施期間中にプロトコルへの非遵守のためにハロぺリドール予防投与を受けなかった現在群と比較された。

・12 ヵ月間に、177 人の患者がハロペリドール予防投与を受けた。敗血症を除いて、患者特性は予防群と過去群(N=299)間で同様であった。せん妄発症の予測確率は、それぞれ、75±19% と 73±22% であった。対照群と比較して、ハロペリドール予防は、介入群で、せん妄発生率が低く(65% vs 75%、p=0.01)、せん妄のない日数が多い(中央値 20 日[IQR 8-27] vs 中央値 13 日[3-27]、p=0.003)という結果になった。セプシスで調整した Cox 回帰分析では 28 日死亡率の危険率 0.80(95% 信頼区間 0.66-0.98)を示した。ハロペリドールの有益な効果は、せん妄発症リスクの最も大きな患者でもっとも明らかに見えた。さらにまた、ハロペリドール予防は、ICU 再入室が低く(11% vs 18%、p=0.03)、チューブ/ラインの予期せぬ抜去が少ない(12% vs 19%、p=0.02)という結果となった。ハロペリドールは、QTc 時間の延長(n=9)、腎不全(n=1)、神経学的的副作用の疑い(n=2)のために、12 人の患者で中止された。他の副作用はなにも報告されなかった。介入期間に治療を受けなかった患者群(N=59)は、治療されなかった過去の対照群と比較して同様の結果を示した。

・今回の評価研究から、せん妄の大きなリスクのある重症患者で、低用量ハロペリドールによる予防治療が有益な効果を有するであろうことが示唆される。これらの結果は、無作為対照試験で確定されるべきである。

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