緊急非心臓手術後の有害転帰に至るリスクの高い患者を特定するのに NT-proBNP が有用である

Role of N-terminal pro B-type natriuretic peptide in identifying patients at high risk for adverse outcome after emergent non-cardiac surgery
Br. J. Anaesth. (2013) 110 (4): 554-560. doi: 10.1093/bja/aes454 First published online: December 17, 2012

・緊急手術を受ける患者は非常に大きなリスクに直面し続けているが、個々の患者の正確なリスク判定は依然として難しいままである。本研究では、入院患者の長期的リスク層別化に際しての周術期 N 末端プロ脳性ナトリウム利尿ペプチド(NT-proBNP)の有用性を検討した。

・著者らは、オーストリアの大学病院で前向きの単施設観察コホート研究を行った。年齢>50才のいろいろな緊急の非心臓手術を受ける 297 人の一連の患者を対象とした。一次エンドポイントは、登録した手術と 3 年間の経過追跡の期間中に発生した非致死的心筋梗塞(MI)、急性心不全、死亡の複合であった。第二エンドポイントは、非致死的 MI、急性心不全、心臓死と定義された入院中の主要心臓有害事象(MACE)であった。

・中央値 34 ヵ月(四分位領域: 16-39)の追跡期間中、被検者の 31% は、一次エンドポイントに達した。術前の NT-proBNP≧725pg/ml は、一次エンドポイントに到達するために 4.8 倍[95%信頼区間(CI): 3.1-7.6]の単変量相対危険度と関係しており、術後の NT-proBNP≧1600pg/ml は、4倍(95%CI: 2.7-6.2)の単変量相対危険度と関係していた。さらに、多変量コックス比例ハザード・モデルでは、術前の NT-proBNP は有意な、独立した予測因子(ハザード比 1.91(95%CI 1.08-3.37、P=0.027)であった。術前の NT-proBNP≧1740pg/ml は、登録在院期間中に MACE に至る 6.9 倍(95%CI: 3.5-13.4)の単変量相対危険度と関係していたが、多変量ロジスティック回帰モデルでは有意性はなかった。

・術前の NT-proBNP は、緊急手術後の不良な長期的転帰の危険性が高い患者を特定するのに役立ちうる。

<関連記事>

1.NT-proBNP 濃度と心臓術後の長期的転帰:前向きコホート研究

2.Nt-proBNP は人工心肺を使用した心臓手術後の心房細動発生リスクのある患者を特定する

<参考文献>

心不全におけるBNP,NT-proBNPの役割

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