スタイレットの再挿入は、脊椎麻酔後の硬膜穿刺後頭痛の頻度に影響しない

Reinsertion of the stylet does not affect incidence of post dural puncture headaches (PDPH) after spinal anesthesia
Rev. Bras. Anestesiol. vol.63 no.2 Campinas Mar./Apr. 2013

・本研究は、脊椎麻酔の手技の後にスタイレットを再挿入することが硬膜穿刺後頭痛(PDPH)に及ぼす効果について調査するために行われた。

・本研究に、脊椎麻酔下に待機的手術を受ける患者 630 人を対象として登録し、無作為に A 群(針抜去前にスタイレットを再挿入する)と B 群(スタイレットを再挿入することなく針を抜去する)に割り当てた。これらの患者を病院内で 24 時間観察し、研究の第 3 日目と第 7 日目に PDPH の有無をチェックした。

・全体では、PDPH の発生頻度は、10.8%(68 人の患者)であった。これらの患者のうち 33 人(10.5%)は A 群(針抜去前にスタイレットを再挿入)、35 人(11.1%)は B 群(スタイレットを再挿入することなく針抜去)は B 群であり、PDPH を発症した。PDPH に関しては、両群間に差がなかった。

・診断的腰椎穿刺の場合に反して、25 ゲージのクインケ針による脊椎麻酔後にスタイレットを再挿入しても PDPH の発生頻度は減少しなかった。

[!]:600 人の患者を対象とした無作為試験で、スタイレットの再挿入が PDPH の発生頻度を減少させるという研究がある。(Strupp M, Brandt T, Muller A - Incidence of post-lumbar puncture syndrome reduced by reinserting the stylet: a randomized prospective study of 600 patients. J Neurol. 1998;245:589-592)針の中にくも膜組織が流出髄液とともに引き込まれ、そのまま針を抜去することにより硬膜の裂開が大きくなるためとしている。スタイレットを再挿入することで、その組織をくも膜下腔に押し戻したうえで、針を抜去すると PDPH の頻度が少なくなると。しかし、その研究は 21 ゲージ針で行われているので、本研究とはかなり条件が異なる。

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