糖尿病患者の人工心肺中の前頭葉酸素化に及ぼすノルエピネフリンとフェニレフリンの影響

Influence of Norepinephrine and Phenylephrine on Frontal Lobe Oxygenation During Cardiopulmonary Bypass in Patients with Diabetes
Journal of Cardiothoracic and Vascular Anesthesia published online 19 December 2013. Brassard, et al.

ノルアドレナリン4.png・近年、昇圧剤の使用が脳酸素化の低下と関連付けられてきたが、糖尿病患者における人工心肺中の脳の酸素化に及ぼす昇圧剤の影響は不明である。本研究の目的は、人工心肺中の、ノルエピネフリンとフェニレフリンの使用が糖尿病のある患者とない患者の脳酸素化に及ぼす影響を明らかにすることであった。

・心臓手術を受ける 14 人の糖尿病患者と 17 人の非糖尿病患者を対象とした、大学関連医療センターでの前向き臨床研究である。人工心肺中に、平均動脈圧を 60 mmHg 以上に維持するために、ノルエピネフリン(糖尿病患者 n=6、非糖尿病患者 n=8)か、またはフェニレフリン(糖尿病患者 n=6、非糖尿病患者 n=9)を静脈内投与した。平均動脈圧、静脈血温度、動脈血酸素化、前頭葉酸素化(近赤外分光法によってモニターした)を、麻酔導入前(ベースライン)と人工心肺中連続的に記録した。

・前頭葉酸素化はノルエピネフリン投与によって、非糖尿病患者よりも糖尿病患者の方が大幅に低下した(-14±13 vs 3±12%、p<0.05)。フェニレフリンの投与によっても人工心肺中に、非糖尿病患者よりも糖尿病患者の脳酸素化は大きく低下する傾向があった(-12±8 vs -6±7%、p=0.1)。

・人工心肺中に平均動脈圧を維持しようとノルエピネフリンを投与すると、糖尿病患者の前頭葉酸素化は低下したが、非糖尿病患者では低下しなかった。フェニレフリンの投与もまた、糖尿病患者の前頭葉酸素化の大きな減少傾向と関連していた。これらの知見の臨床的意義は今後の検討に値する。

[!]:糖尿病患者では、脳酸素化を維持するための自動調節能が障害されているためであろうか。

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