Q:術前の気道評価で最低限行なうとすれば何が良いか?

A:挿管困難を予測するためにさまざまな評価法が提唱されている。

もっとも有名でどの教科書にも記載されているのが、Mallampati 分類かもしれない。しかし、この分類法は、視覚的にイラストがあることから注目されたのかもしれないが、その有用度となると評価はまちまちである。個人的には、「Mallampati 分類はほとんど意味がない」とさえ考えている。→<関連記事>喉頭鏡検査困難と挿管困難を予測する上で、Mallampati test と下顎突出操作を比較

<さまざまま気道評価法>

(1) LEMON法
救急外来で気道評価スコアは気管挿管困難を予測できるか?

(2) Airway Difficulty Score
気道困難スコア(ADS):気道管理困難を予測するための新しいスコア
気道困難スコア(ADS)計算機

(3) Simplified Predictive Intubation Difficulty Score
簡易挿管困難予測スコア:困難気道評価のための新しい重み付けスコア

(4) Airway Score
挿管困難スコア(IDS)で定義された挿管困難の予測因子; 7 つの気道評価因子の予測的価値
Airway Score 計算機

項目数を多くして、正確な重み付けがなされれば、挿管困難を予測できる精度は高くなるであろうが、忙しい臨床で、実用的に使える為には、シンプルで、かつ陽性適中率が高くなければならない。

<個人的に推奨する評価法>
1.開口度
 大きく口を開けてもらって、上顎と下顎の切歯間距離<4cm なら、ちょっとまずいぞ。
2.「アイーン」ができるか?
 下顎を突出させて、下顎切歯が上顎切歯よりも前方に移動できなければ、まずいぞ。
3.頭部後屈制限がないか?
4.鳥様顔貌

このうち、一つでも該当するものがあれば、挿管困難セットやビデオ喉頭鏡など次善の策を講じることができるように準備をしておく。

● 予想外の挿管困難に遭遇したら、
1.『気管挿管がちょっと難しい時「プチ挿管困難」の処方箋』 を行ないつつ、
2.人手を集めて、
3.挿管困難セットやビデオ喉頭鏡を持ってきてもらう。

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  • Q:術前評価の「ULBT」とは?

    Excerpt: A:ULBT は、Upper Lip Bite Test の略。 下顎切歯で、上口唇をどれくらい噛むことができるかを見る試験(検査)で、顎関節の前方への可動性を評価することができる。その程度により、.. Weblog: 麻酔科勤務医のお勉強日記 racked: 2017-04-27 11:15