非心臓術を受けるリスクのある患者で全身麻酔に亜酸化窒素添加の安全性

The safety of addition of nitrous oxide to general anaesthesia in at-risk patients having major non-cardiac surgery (ENIGMA-II): a randomised, single-blind trial
The Lancet, Early Online Publication, 18 August 2014

・亜酸素化窒素は、一般的に全身麻酔で使用されているが、周術期の心血管リスクを高める可能性があるという懸念が存在する。著者らは、亜酸化窒素は、周術期の心血管系リスクに影響するかどうかを立証するためにエビデンスを収集することを目的とした。

・著者らは、主要な非心臓手術を受ける、冠動脈疾患の既往があるか疑われる、年齢 45 歳以上の患者で、国際的、無作為化、評価者盲式試験を実施した。患者は、自動電話サービスによって、亜酸化窒素併用した全身麻酔か、併用しない全身麻酔を受けるよう無作為に割り当てられ、地域によって層別化された。麻酔担当医は、患者の群割り当てを知っていたが、患者と評価者は知らなかった。主要評価尺度は、30 日以内の死亡と心血管合併症(非致死的心筋梗塞、脳梗塞、肺塞栓、心停止)の複合とした。今回の修正された ITT 患者数には、無作為に群に割り当てられ、手術に際し全身麻酔の導入を受けた全患者が含まれた。本試験は、ClinicalTrials.gov No NCT00430989 に登録されている。

・著者らは 2008 年 5 月 30 日から 2013 年 9 月 28 日に、10102 人の適格患者のうち、7112 人の患者を登録した。3543 人は亜酸化窒素を投与されるよう、3569 人は亜酸素化窒素を投与されないよう割り当てられた。亜酸素化窒素を投与された 3483 人の患者と、投与されなかった 3509 人の患者を主要評価項目について評価した。主要転帰は、亜酸素化窒素を投与された患者 283 人(8%)で、亜酸素化窒素を投与されていない患者 296 人(8%)で発生した(相対リスク 0。96、95%信頼区間 0.83-1.12、p=0・64)。手術部位感染は亜酸素化窒素群の 321 人(9%)と、非亜酸化窒素群の 311 人(9%)に発生し(P =0・61)、重度の悪心・嘔吐は、亜酸化窒素群の 506 人(15%)と非亜酸化窒素群の 378 人(11%)の患者で発生した(P<0.0001)。

・今回の調査結果では、主要な非心臓手術での亜酸素化窒素使用の安全性特性が支持される。亜酸素化窒素は、死亡や心血管合併症、術部位感染のリスクを増加させることはなく、亜酸素化窒素の催吐効果は、制吐剤予防で管理することができ、揮発麻酔薬の使用量を節減するという所望の効果が示された。

[!]:亜酸化窒素を小児のスロー導入以外には、日常的には使用しなくなって久しいが、まだまだ使用して差し支えのない状況もありそうだ。

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