非脱分極性筋弛緩薬のネオスチグミン拮抗が術後呼吸器系の転帰に及ぼす効果: 前向き研究

Effects of Neostigmine Reversal of Nondepolarizing Neuromuscular Blocking Agents on Postoperative Respiratory Outcomes: A Prospective Study
Anesthesiology: November 2014 - Volume 121 - Issue 5 - p 959-968 doi: 10.1097/ALN.0000000000000440

・著者らは、ネオスチグミンによる筋弛緩の拮抗が術後の呼吸不全の徴候や症状の発生率を低下させているという仮説を検証した。

・著者らは、本前向き観察者盲式観察研究に 3000 人の患者を登録した。著者らは、術中の筋弛緩薬とネオスチグミンの使用を記録した。麻酔回復室入室時に、著者らは、TOF 比を測定し、吸入酸素濃度に対する末梢酸素飽和度の割合(S/F)を記録した。主要評価項目は麻酔回復室入室時の酸素化能(S/ F)であった。副次評価項目は、術後無気肺の発生率と術後在院期間が含まれた。事後に、著者らは 60 μg/kg 以上を高用量量ネオスチグミン、適切な神経筋伝達のモニタリングなしでのネオスチグミン投与を不当な使用と定義した。

・麻酔回復室入室時点で、ネオスチグミンによる拮抗は、S/F を改善させず(164[95%信頼区間、162-ら164] vs 164[161-164])、無気肺の発生率増加と関連していた(8.8% vs 4.5%、オッズ比、1.67[1.07-2.59])。高用量ネオスチグミンは、麻酔回復室退室準備までの時間の延長(176 分 [165-188] vs 157分[153-160])と術後在院期間の延長(2.9 日 [2.7-3.2] vs 2.8 日[2.8-2.9])と関連していた。ネオスチグミンの不当な使用(n=492)は、肺水腫(オッズ比、1.91[1.21-ら3.00])と再挿管(オッズ比、3.68[1.10-12.4])の独立予測因子であった。

・ネオスチグミンによる拮抗は、酸素化能に影響を与えなかったが、無気肺の増加と関連していた。高用量ネオスチグミンやネオスチグミンの不当な使用は、術後の呼吸器合併症の増加をきたす可能性がある。

[!]:ネオスグミンの分泌物増加は、術後の無気肺増加と強く関係しているだろう。若くて元気な短時間のリスクの低い患者では、従来通りワゴスチグミンを使用し、長時間手術やリスクの高い高齢者ではスガマデクスを使用するのが、医療コストパフォーマンスが高いのではないかと思う。

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