初回の膝関節置換術における出血を減少させるためのトラネキサム酸の静脈内投与と関節内局所投与を比較

Topical Intra-Articular Compared with Intravenous Tranexamic Acid to Reduce Blood Loss in Primary Total Knee Replacement
J Bone Joint Surg Am, 2014 Dec 03;96(23):1937-1944.

トラネキサム酸4.png・初めての人工膝関節置換で、トラネキサム酸(TXA)の静脈内投与に関しては、多くの文献が利用可能である。局所 TXA をプラセボと比較した場合の有効性は無作為化比較試験で確認されたが、TXA の局所投与と静脈内投与との比較は明らかではないl。今回の研究は、セメントインプラントを伴う初回の人工膝関節置換術で、TXA の静脈内投与と比較した、TXA の局所関節内投与の非劣性有効性と安全性を検証するために計画された。

・第 III 相、単施設、二重盲式、無作為化臨床試験を実施して、出血量減少のための集学的プロトコールにおいて、TXA の局所関節内投与(100 mL 生食に TXA 3g)を、2 回の TXA 静脈内投与(100mL 生食に 15mg/kg を、タニケット解除前に 1 回、手術 3 時間後にもう 1 回)と比較した。主要評価項目は輸血率であり、副次項目には、術後 24 時間時点での目に見える出血量(ドレーンで測定される)と、術後 48 時間時点での目に見えない出血量(ナドラー式から推定される)が含まれた。患者のサンプルサイズ 78 人は、非劣性を証明するのに必要な 99% の統計的検出力が得られると計算された。各 39 人の患者が、局所関節内 TXA(実験群)と静脈内 TXA(対照群)を投与されるよう割り当てられた。群間の人口統計的、または術前検査値に有意差はなかった。非劣性は、信頼区間を 10% Δ(非劣性マージン)と比較することにより推定した。スチューデント t 及びマン・ホイットニー検定を使用して、任意の差の有意性を評価した。

・輸血率は両群ともゼロであった。従って、主要有効性エンドポイントに対して非劣性がは証明され、同等性が示唆された。副次有効性エンドポイントに対しても非劣性が証明された。24 時間辞典でのでドレーン出血量は、実験群で 315.6mL(95%信頼区間[CI]、248.5~382.7mL)、対照群で 308.1 mL(95%CI、247.6~368.5mL)であった(p=0.948、マン・ホイットニー)。また、48 時間時点での推定出血量は、実験群で 1259.0mL(95%CI、1115.6~1402.3mL)、対照群で 1317.9mL(95%CI、1175.4~1460.4 mL)であった(p=0.837、マン・ホイットニー)。安全性に有意な群間差は見られなかった。

・記載されたプロトコールに従った TXA の局所投与は、安全性の懸念なく、静脈内 TXA 投与と比較して非劣性を証明した。本無作為化比較試験では、セメントインプラントを伴う初回の膝関節全置換術で TXA の局所関節内投与を支持する。

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